いかにしてアーサー王は日本で受容されサブカルチャー界に君臨したか 変容する中世騎士道物語 アーサー版

岡本広毅

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784909710055
ISBN 10 : 4909710051
フォーマット
出版社
発行年月
2019年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
350p;21

内容詳細

女体化・ご当地化・過剰化…ポップカルチャーの岩盤から、伝説という剣を引き抜く。

目次 : 序論―変容する中世騎士道物語/ 第1部 受容の黎明期(明治・大正アーサー王浪漫―挿絵に見る騎士イメージの完成過程/ 日本初のアーサー王物語―夏目漱石「薤露行」とシャロットの女/ 愛か忠誠か―『こころ』に見るランスロット像 ほか)/ 第2部 サブカルチャーへの浸透(テレビアニメーション『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』における日本のアーサー王原像/ 一九八〇年代アキバ系サブカルチャーにおける「アーサー王物語」の受容/ 宝塚のアーサー王物語―バウ・ミュージカル『ランスロット』 ほか)/ 第3部 君臨とさらなる拡大(私の『アーサー王の世界』―リライトは楽し/ 永遠の王アーサーと『金色のマビノギオン』/ カズオ・イシグロのアーサー王物語―ノーベル賞作家はガウェイン推し ほか)

【著者紹介】
岡本広毅 : 1984年生まれ。立命館大学文学部准教授。国際アーサー王学会日本支部、日本中世英語英文学会、日本英文学会、西洋中世学会会員。専門は中世イギリスの言語と文学

小宮真樹子 : 1979年生まれ。近畿大学文芸学部准教授。国際アーサー王学会日本支部、日本中世英語英文学会、西洋中世学会会員。専門はトマス・マロリーを中心としたアーサー王伝説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • サアベドラ さん

    明治の文学作品から令和のソシャゲに至るまで、日本におけるアーサー王伝説の受容を論じた一般向け論文集。2019年刊。執筆陣は国際アーサー王学会日本支部に所属する文学者や作家など。三国志などと違って、日本でアーサー王伝説がせいぜい名前や設定を拝借する程度でしか取り入れられてこなかったのは、どうも原典的作品(マロリーなど)が長らく抄訳でしか出回っておらず、全容を掴みにくかったことが一因らしい(特にサブカル界隈)。最近は原典に取材した作品がぼちぼち出てきてるようだが…。興味のある部分だけ拾い読み。

  • 明智紫苑 さん

    小谷真理氏のランスロット評を読んで、改めて、アーサー王伝説で一番のサークルクラッシャーが女性であるグィネヴィアではなく、男性であるランスロットだと認識した。マロリーを読むと、やはりランスロットはゲーテのファウスト博士と並ぶ西洋文学クソ野郎の双璧だよなぁ…と、私は思う。ところで、日本における三国志文化との比較がみじんもないのは、意図的に切り捨てたのかな? 漱石の『薤露行』のタイトルの説明で楚漢戦争の田横についての言及がちょっぴりあるけど、多分漱石は暗にランスロットと韓信を同類視していたのかもしれない。

  • Akito Yoshiue さん

    どの論考も面白かった。このような企画はとても良いと思います。

  • ちぇしゃ さん

    某イングランド人もびっくりなほど日本で広く知られているアーサー王伝説。それがなぜなのかを様々なジャンルの研究者たちによる考察をまとめた論考集。マリオン・ジマー・ブラッドリーの「アヴァロンの霧」についても記述があると聞いて、即購入。カバーが3種類ありますが、内容は全部同じです。わたくしは各キャラ別の内容かと思って3冊とも買ったというバカオロカですが。アーサー王物語が好きな人には、とてもとても楽しい本。読み終わると原典である「アーサー王物語」を無性に読みたくなるなどアーサー王スイッチが入りましたw

  • usanosuke さん

    アーサー王関連で読んだものといえば、マロリーの「アーサー王の死」とマーク・トゥエインの「アーサー王宮廷のヤンキー」くらいのものだ。聖杯探求など日本では馴染みのない部分もあるが、騎士の冒険譚、ドロドロの恋愛や円卓内部での仲間割れなど、物語としては娯楽性に富んだ魅力的な部分も多い作品だと感じてはいるが、言語も年代もさまざまな書物が多数あり、正直なところどれから手を付けてよいのか良く分からない。一方、最近ではアーサーやランスロット、エクスカリバーなどの固有名詞はFateシリーズをはじめとするゲーム市場→(続く)

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