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死の商人 戦争と兵器の歴史 講談社学術文庫

岡倉古志郎

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065359709
ISBN 10 : 4065359708
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

戦争の影で暗躍し、鉄砲や大砲、ミサイルや核兵器まで売り裁き、巨万の富を得た武器商人たちの実態を暴くノンフィクション!

戦争をけしかける、拡大する、長続きさせる。武器商人は、戦争の危機を煽り、国防の必要を訴えるとともに、「愛国者」として政治家に取り入り、大量の武器を売り込んできた。資本主義が発展する中で、科学技術とともに軍需産業が拡大すると、彼らは資本家となり、巨万の富を築き上げるだけでなく、国際的な独占資本となった――。国内外の実話をもとに、黒幕たちの系譜と実態を暴き、戦争が起きる仕組みを明らかにする。(解説・小泉悠)

〇本書に登場する人物
・アメリカの大統領リンカーンを激怒させたJ・P・モルガン
・明治の戦争成金となった、大倉財閥の始祖である大倉喜八郎
・ダイナマイトを発明した利益で、平和賞を創設したノーベル
・史上最も有名な、謎多き伝説の武器商人である騎士ザハロフ
・大砲の王者として数世代かけて巨大企業をつくったクルップ
・火薬から原水爆まで、アメリカ有数の財閥となったデュポン

【目次(抄)】


【著者紹介】
岡倉古志郎 : 1912‐2001年。東京帝国大学経済学部卒業。戦後、財団法人世界経済研究所員、同志社大学、大阪外国語大学、中央大学、大東文化大学教授を歴任。アジア・アフリカ研究所初代所長。日本国際政治学会名誉理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    初版1951年、改訂版1962年で、1999年に復刻したまさに古典的な書がこのたび文庫化された。もっとも内容が19世紀〜第2次世界大戦頃までの世界の軍需独占企業についての概説なので、当時のソ連びいきな書き方が気になるけれど、それは時代的制約と考えれば、読みやすいルポ的内容なので余り古さは感じなかった。I.G.ファルベンが取り上げられているが、そういえば昔読んだレンズの『軍産複合体制』にも出てた記憶が。アメリカのデュポン、日本に関しては三菱、中島知久平などが当然出てくる。小泉悠の解説が面白かった。

  • 樋口佳之

    「空だ、男の征くところ!」、「一機でも多く!」──太平洋戦争中、軍国主義者たちは、このようなヒロイックなアピールで純真な青少年を特攻隊や予科練に駆り立てたものだった。だが、航空機部門の「死の商人」たちは、「一機でも多く!」のスローガンを別の意味で歓迎した。他ならぬ巨額の利潤のためにである。/初版からは三度目の刊行となる、名前は知ってはいても読む事のなかったこの本、電子本になって読む事ができました。/学術文庫らしからぬ読み物ですし、死の商人についての一冊として必須ではと思います。

  • 100

    恐ろしい。大量の消費を伴う戦争は資本主義の強力な顧客。資本主義が戦争を拡大せ、戦争が資本主義を強化する。個人の富よりも企業の利潤を優先する貪欲が仕向ける共食いは、無秩序を許容する自由主義の負の一面。

  • よっち

    戦争の陰で暗躍し、巨万の富を得た武器商人。国内外の実話をもとに、黒幕たちの系譜と実態を暴き、戦争が起きる仕組みを明らかにする1冊。戦争の危機を煽り、国防の必要を訴えるとともに愛国者として政治家に取り入り、鉄砲や大砲、ミサイルや核兵器まで売り捌いてきた武器商人。リンカーンを激怒させたJ・P・モルガン、明治の戦争成金・大倉喜八郎、謎多き伝説の武器商人のザハロフ、大砲の王者として数世代をかけて巨大企業を作ったクルップといった実例を読んでいると、いつの時代にも目端の利く存在はいるのだな…としみじみ思わされました。

  • sayan

    「主権の回復」や「国際秩序の維持」という大義に頷き戦争の暴力性や兵器の流通に対して無自覚な距離を保つ人々の姿勢に警告を発する。国家の要請に応じ兵器を供給し利潤を巧みに正当化する武器商人は戦争を市場と捉え、正当化の言説を歴史の中で築いた。その構造は現代に継承され企業は国家を介し武器を供与し公共目的の名で利益を得る。そこに冷徹な国際法と倫理、経済的現実が交錯する緊張を孕んだ接点がある。正義と利害が複雑に絡み合う今、過去の死の商人を通じてその曖昧な起源を掘り起こし現代の戦争経済と倫理の関係を問い直す契機を示す。

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