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日本の土 地質学が明かす黒土と縄文文化

山野井徹

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784806714927
ISBN 10 : 4806714925
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

日本列島を覆う表土の約2割を占める真っ黒な土、クロボク土。火山灰土と考えられてきたこの土は、縄文人が1万年をかけて作り出した文化遺産だった。30年に及ぶ地質学の研究で明らかになった、日本列島の形成から表土の成長までを、風成層の堆積と、地すべり・崩壊などの侵食との関わりで、考古学、土壌学、土質工学も交えて解説する。

目次 : 第1章 地球の上の「土」(土と古代科学/ 土と地球の関係/ 「土」と「表土」と地質学)/ 第2章 「土」についての疑問(なぜ遺物は土の中?/ 土の色で遺物が違う/ 土壌学から「土」を見る ほか)/ 第3章 火山灰とローム(十和田で見る実物/ 「火山灰」とは/ 「ローム」とは ほか)/ 第4章 堆積母材と土壌の形成(堆積母材の素材/ 自生と他生の粘土鉱物/ 有機物の分解と無機物の残留 ほか)/ 第5章 表土の地質学(基盤礫の謎/ 風送塵と表土/ 土壌の攪乱 ほか)/ 第6章 日本列島の形成と表土の誕生(日本列島の生い立ち/ 関東地域の風成層/ 大阪層群と風成層 ほか)/ 第7章 山地の地形と表土(地形と表土/ 地すべり斜面の表土/ 一般斜面の急斜面の表土 ほか)/ 第8章 クロボク土の正体(広くクロボク土を観る/ クロボク土を分解する/ 「黒い粒子」の正体 ほか)/ 第9章 クロボク土と縄文文化(縄文時代と微粒炭/ 野焼き・山焼きの現場/ 自然環境の変化と古代人 ほか)

【著者紹介】
山野井徹 : 1944年長野県生まれ。1969年新潟大学大学院理学研究科修了。理学博士。新潟県庁に勤務後、山形大学教養部・理学部教授。専門は層位・古生物学(花粉分析)、応用地質学。2010年退職、山形大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • やいっち

    本書の内容案内に、「日本列島を覆う表土の約2割を占める真っ黒な土、クロボク土。火山灰土と考えられてきたこの土は、縄文人が1万年をかけて作り出した文化遺産だった」とある。本書の存在は、「ユリイカ 2017年4月臨時増刊号 総特集◎縄文 JOMON」の中のある論文で。小生には驚きの情報。あとで感想を書きたい。

  • さきん

    日本の黒土は実は火山灰由来ではなく、縄文時代の山焼き由来ではないかと考え、検証していく内容。私も火山灰由来というのには違和感を感じていた。しかし縄文時代にこれだけの土壌が蓄積したとすれば、人間の活動力はすごいと驚嘆せざるえお得ない。確かに縄文時代は長いので人間の山焼き後の炭化物も徐々に蓄積していくであろう。残念ながら著者は土壌学者ではなく、地質学者のようであるので、土壌学者との協力や検証を期待したい。

  • 月をみるもの

    あらためて読むとダーウィンのミミズ石の話が面白い。ミミズの行為によって土壌がつくられると考えたダーウィンは、地表に置かれた石がミミズの活動によって沈んでいくはずと考え、数十年にわたる実験を企画する。おのれが生きてる間には結果が出ないだろうと予測したダーウィンは、その実験を息子に引き継いだ。実験開始17年後に、息子が報告した結果は、意外なことに。。。。

  • no.ma

    日本の国土の31%程度に分布するクロボク土は「火山灰土」ではなく、縄文人の野焼き・山焼きによる「人為土壌」 であるという驚くべき結論。また縄文文化は約1万年も狩猟・採集を持続した世界に例のない特異な文化であることを知った。定住する狩猟採集民が日本人のルーツであることを、甲子園での試合を見るたびに思い出すことになりそうだ。

  • 月をみるもの

    関東ローム層も、日本の表土の2割をしめるクロボク土も火山灰起源ではない。後者は、縄文人の火入れによって形成された炭素によって黒くなっているという事実。伝統的な業界からは反発も多いようだが、既存のストーリーにとらわれず、自分の目で見て自分の頭で考える、、という著者の研究姿勢には圧倒的な説得力がある。

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