ぼくは勉強ができない 新潮文庫

山田詠美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101036168
ISBN 10 : 4101036160
フォーマット
出版社
発行年月
1996年03月
日本
追加情報
:
16cm,249p

内容詳細

ぼくは確かに成績が悪いよ。でも、勉強よりも素敵で大切なことがいっぱいあると思うんだ―。17歳の時田秀美くんは、サッカー好きの高校生。勉強はできないが、女性にはよくもてる。ショット・バーで働く年上の桃子さんと熱愛中だ。母親と祖父は秀美に理解があるけれど、学校はどこか居心地が悪いのだ。この窮屈さはいったい何なんだ!凛々しい秀美が活躍する元気溌刺な高校生小説。

【著者紹介】
山田詠美 : 1959(昭和34)年、東京生れ。明治大学文学部中退。’85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。’87年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。さらに、’89(平成元)年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、’91年『トラッシュ』で女流文学賞、’96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、’05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    山田詠美の教育観がよくわかる。いわば、破格の意味での「高校生の品格」を描いたのだ。ただ、小説としては、秀美の担任の桜井先生が、学校で「久し振りに桃子さんとこ寄ってくか」なんて、いくらなんでもリアリティを欠くんじゃないだろうか。なにしろ「桃子さんとこ」というのはショットバーなのだから。また、秀美の桃子さんに寄せる想いは、あまりにも即物的・性欲的で、恋愛感情の情緒や機微には乏し過ぎるように思う。その点では、むしろ「おまけ」みたいな「番外編・眠れる分度器」の方が、ずっと作品に寄り添えるようだ。

  • ちょこまーぶる さん

    秀美くんがどんな大人になるかを考えながら読むと面白い。そして、大人になるってどういうこと?本当の勉強って?と考えさせられる内容で、秀美くんが羨ましくも思える一冊でした。自分の学生時代を振り返ると、何てつまらない平凡な学生だったなぁと回顧してしまった。

  • パトラッシュ さん

    感想500冊目。秀美君は学校の成績は悪いが、人生勉強は誰よりも進んでいる。同調圧力なぞ気にしない母親と祖父に鍛えられ、誰より早く酒と女を知り、子供っぽい同級生や自分の考えを押しつけるだけの教師を軽くあしらってしまう。そんな大人に見える彼は女の子に人気が高いが、周囲は却って扱いかねるところが何とも微笑ましい。心身ともに健康な無駄のなさよりも、不健全な精神から生まれる無駄の面白さを知るのが山田流の恋愛教養小説か。旧来の教養小説を笑い飛ばす面白さだが、桃子さんとの関係やダメ教師との争闘をもっと描いてほしかった。

  • zero1 さん

    山田の文章にはキレがある!キラキラを感じたかったら本書を読むといい。17歳の高校生、秀美は父親がおらず母、祖父と暮らしている。勉強はできないけど年上の桃子という恋人がいる。「○をつけよ」の二択は私も含め、多くの人が陥りやすい。「眠れる分度器」は小五の秀美が転校した際のドタバタが描かれている。「普通とは何か?」というテーマや死んだスズメを食べるかという話は「コンビニ人間」を思い出した。白井教頭が死を教えるため秀美に腕を噛ませる教育は斬新。あとがきで山田は、「大人の方に読んでいただきたい」と述べている。

  • さてさて さん

    『複雑な家庭事情の中で育った来た』ことで、独自の価値観が育まれ高校生になった時田の十代の青春が描かれたこの作品。そこには、年上の女性とセックスを繰り返す日々の中に、一方でどこか冷ややかにクラスメイトたちを見る一人の男子高校生の姿が描かれていました。30年も前の作品なのに、思った以上に古臭さを感じさせないこの作品。赤裸々に描写される時田の感情の移り変わりに清洌さを感じさせるこの作品。読者の年齢によって間違いなく読み味が変化するであろう物語の中に、時代を超えても普遍的な青春の眩しさを感じた、そんな作品でした。

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人物・団体紹介

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山田詠美

1959年、東京都生まれ。85年「ベッドタイムアイズ」で第22回文藝賞を受賞しデビュー。16年「生鮮てるてる坊主」で第42回川端康成文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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