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ISBN 10 : 478727483X
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アニメやマンガ、アイドルなどの文化で「かわいらしい」少女像が広く受け入れられ、めでる対象として、あるいは性的な対象としてまなざしを向けられてきている。一方で、少女表象には、「怖い」「不気味」という印象を鑑賞者に抱かせる作品も多くある。芸術家はなぜ少女の「おぞましさ」=アブジェクトを描くのか。
フェミニズム・アートや日本の少女表象の歴史などを押さえたうえで、国内外で活躍する現代美術の芸術家が描く少女表象を丁寧に分析して、芸術家が少女に託してきたものを明らかにする。
ときに身体を切断され、キメラとして描かれもする少女表象に潜む「おぞましさ」に焦点を当て、フェミニズム美学の視点からその芸術的価値を照らし出す。現代の少女表象から、男性中心に構成されてきた社会への異議申し立てや価値観を揺さぶるアクチュアリティを析出する。
【目次】
まえがき
序章
第1章 少女/アブジェクト/フェミニズム美学
第2章 本田和子の少女論とアブジェクシオン
第3章 「少女趣味」を引き継ぐ少女たち
第4章 日本美術で描かれる少女の変遷――フェミニズム・アートとの関連性の考察
第5章 少女たちの自己主張――一九八〇年代から現代へ
第6章 少女のアブジェクトと少女性――曖昧さの考察
終章
参考文献
あとがき
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