Books

君が代の歴史 講談社学術文庫

山田孝雄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065147399
ISBN 10 : 4065147395
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

始原は古今和歌集のよみ人しらずの一首まで溯る。爾来幾多の変遷を経て現在の形に定着するまで、文献を渉猟し、和歌としてのなりたちと、楽曲としての沿革をたどる。いかに伝えられ、利用され、国歌とされるに至ったのか。「君」とは誰を指すのか、あの旋律は誰がつけたのか―最後の国学者と評される著者が、終戦後十年を経て遺した珠玉の論考。

目次 : 初見/ 首句を「君が代」とした歌/ 首句が「君が代」となった時代/ 第二句を「千代に八千代を」としたもの/ 種々の形とその源委/ この歌の本来の意味/ この歌の古さ/ 「君が代」という語の意義/ この歌は古来如何に取扱われたか/ 江戸時代に於ける「君が代」の歌/ 明治以後のこと/ 国家ということの始まり/ 「君が代」の曲の制定/ 「君が代」はいつ国家となったか/ 総括

【著者紹介】
山田孝雄 : 1875‐1958年。国語学者、国文学者。独学の人として知られ、契沖、真淵、宣長以来の伝統に連なる最後の国学者と評される。東北帝国大学教授、皇學館大学学長を歴任し、貴族院議員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 軍縮地球市民shinshin

    最後の「国学者」といわれた山田孝雄博士が1955年に刊行した本。国歌「君が代」がどのように誕生し、「国歌」になったのか簡潔・平易な文章でつづられている。君が代は「恋の歌」ではない。御祝いの時に歌う歌で、貴族から庶民まで歌われ、盆踊り唄として、ごぜの門付けとしても歌われていた。「君」は天皇だけではない。歌う時によって様々な対象者があり得た。これほど日本人に親しまれた歌だとは知らなかった。明治以降は「君」は天皇を指すのだろうが、それで何か問題あるのだろうか?イギリス国歌は「神よ女王陛下を守り給え」なのだ。

  • まると

    君が代は歌えても、その意味と由来を語れる日本人はどれだけいるだろう。国歌としての是非を問う前に、まずは基本を知るべきと思い、手に取った。著者は国語学者の矜持を持って文献をあさり、古今和歌集に詠み人知らずとして編まれて以来、貴賤を問わず人口に膾炙してきたからこそ、国歌として生き残った旨、論じている。軍国主義の象徴的存在として利用された歴史には最後まで触れていない。文章はわかりやすく、一つの教養として読む価値はあると思う。陸軍が、君が代を差し置いて式典で奏でていたという「オーシャン」は一度聞いてみたいものだ。

  • さとうしん

    「君が代」は元来年寿を賀した歌であり、その対象は天皇に限ったものではなく、祝いの場での歌として近世まで連綿と受け継がれ、近代に入って「自然の勢い」により事実上の国歌としての地位を得たという主旨であるが、その主張通り「君が代」が原義をそう外さず伝承されてきたのならば、なぜこのような本が書かれなければならなかったのだろうか?解説で多少フォローはされているが、明治以後の「君が代」の展開にも触れられるべきであっただろう。

  • のりたま

    国文出身なのでこの本は学部のときに読んだが、オリンピックで国歌を耳にすることが増えたので再読。古くは古今集の賀の歌だということはよく言われるが、初句が「我君は」であり、「君が代は」が見られるのは和漢朗詠集白鶴帖断簡、古梓堂文庫本から…と言うのから始まって、異文のテキストを用例を引用しながら王道の考証、一般人の祝いの歌として俗謡にまで広がったことを明らかにする。後半は明治以後、国歌になった経緯について詳しい。国歌制定の建議に当たって琵琶歌蓬莱山から君が代を引用したことに、薩摩藩の影響があるのが興味深かった。

  • Ohe Hiroyuki

    少なくとも私は、「君が代」の由来や意味について深く考えたことはなかった。▼著者から本書を通して「千代に八千代に」続く言葉は何か(何が省略されているのか?)と尋ねかけられ、衝撃を受けた。▼その答えは本書を読めば明らかになるが、おそらく多くの方が想像される内容であるはずだ。▼まさしく「君が代」の歌詞は、1300年以上の間歌われ、日本人に親しまれていたからこそ国歌となったのだと著者は論じる。今や、「君が代」の由来すら覚束なくなっていることもまた事実ではないか。今こそ読みたい書籍である。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items