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遠藤周作その人生と『沈黙』の真実

山根道公

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784886951762
ISBN 10 : 4886951767
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2005
Japan

Content Description

『沈黙』の背後にある遠藤の人生について、母親郁、井上神父、棄教神父や病床体験等の関わりを考察。そしで原題である「日向の匂い」に込められたテーマを、多くの資料を緻密に読み込むことで浮き彫りにした渾身の書。

目次 : 『沈黙』の真実を求めて―『日向の匂い』から/ 第1部 人生と信仰―『沈黙』の背後(母遠藤郁と周作―母子体験の真実/ 遠藤周作と井上洋治―日本におけるキリストの道)/ 第2部 『沈黙』を熟させたもの(病床体験と踏絵体験―『満潮の時刻』を中心に/ 棄教神父をめぐって―『火山』までと『沈黙』以降)/ 第3部 『沈黙』を読む―『日向の匂い』の題のもとに(踏絵後のロドリゴ―第9章をめぐって/ 「踏むがいい」―キリストのユダへの言葉から/ 沈黙の声―自然描写の象徴性/ 日本人の心性とキリスト教―母性的キリストの顔/ 母なるものの匂い)/ 母なるものの匂い

【著者紹介】
山根道公 : 1960年、岡山県倉敷市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。立教大学大学院博士前期課程修了。1986年より「風の家」機関誌『風』を編集。2005年、梅光学院大学博士(文学)。1998年よりノートルダム清心女子大学キリスト教文化研究所に勤務、2005年4月より同助教授。日本キリスト教文学会会員、三田文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ででちゃん

    著者は視点が明確で、文章が平易で、とても読み易い。 

  • なおた

    第八章「日本人の心性とキリスト教」を読みました。著者は『沈黙』の作中に登場する2人の宣教師、ロドリゴとフェレィラの信仰的姿勢を対比させながら、棄教したフェレイラが西欧神学の父性的な神観に基づいて上から教条的に教えられた信仰を理知的に理解してキリスト教の唯一絶対の基準としてそれに固執するという態度しかとらなかったのに比して、ロドリゴは母性的なキリストに出会う信仰体験を深めてゆくことになったと著者は言う。それは遠藤周作の信仰体験に裏打ちされたものであるとも。とても読み易い評論でした。

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