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九相図資料集成 死体の美術と文学

山本聡美

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784872945461
ISBN 10 : 4872945468
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

野にうち捨てられた死体が腐乱し、白骨となって朽ちていく、強烈な主題の絵画「九相図」。本書は初公開も含めた土佐派・狩野派の絵巻をカラーで収載し、近世期の版本を影印で収載。現在確認される九相図を集成する。

【著者紹介】
山本聡美 : 金城学院大学文学部准教授。博士(文学)。専門は日本美術史

西山美香 : 明治大学・都留文科大学等非常勤講師。博士(文学)。専門は日本文化史、中近世禅文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    「九相図」とは、肉体が死して腐乱し、やがて消滅していくまでを九つの段階に切り分けて描いた図像である。九つというのは、もともとそれが仏教の九相観に基づくものであったからにほかならない。キリスト教世界の絵画や聖堂のタンパンなどにも「ダンス・マカーブル」(死の舞踏)や、髑髏を配した、いわゆる「メメント・モリ」(死を想え)の図像をしばしば見かけるが、あれの仏教版だと思えばよい。その九相図を、現存する最古の13世紀後半のものから、多数描かれた江戸期のものまで徹底的に収集し、分析・解説を加えたのが本書。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    山本聡美さんの『九相図をよむ 朽ちゆく死体の美術史』を読むも収録されている画が少ない上、小さく、モノクロの為、読んでもピンとこなかった。そのモヤモヤを晴らすべく、図書館で探して借りてきました。死体の状態が変化していく中、季節も経ている事や九相図のモデルとなった死体はどんな人物かを伺わせる物などの描きこみなどをやっと知ることができました。しかも『九相図をよむ』の骨子部分だけでなく、資料同士の対比や九相図をテーマにした書物の文章・和歌も掲載されているなどと充実しています。筆文字などの書跡好きの方にもお勧めです

  • HANA

    生前見目麗しい女性が、膨れ上がり腐れ落ち獣の餌となり、ついには白骨化するまで、これを九つに分けて描いたものを九相図という。本書には様々な九相図が収録されているが、普段死というものから遠ざけられている現代人には衝撃的な図像も多い。衝撃を与え無常観から道心を起こさせるという九相図の目的は現代においても色褪せる所はないのであるな。無常が如何に日本人の心性に合致しているかも教えられる。資料、論考も仏教の不浄観について触れられた経典から九相図の歴史、受容に至るまで詳しく説かれている。図版も大きくて満足できた一冊。

  • yn1951jp

    キリスト教に『メメントモリ』や『死の舞踏』があるように、仏教にも『九相観』という死生観がある。もとは修行僧が死体の変貌の様子を観想し、悟りの妨げとなる煩悩を払う修行だというが、死んだばかりの美女(新死相)が朽ち果てる過程を、脹相、壊相、血塗相、膿爛相、青瘀相、噉相、散相、骨相と克明に描く『九相図』は、千年以上の歳月をかけて豊饒な死体の美術と文学として育まれた日本美でもある。

  • あたびー

    人の死を、まだ新しくて生ナマしている死体の状態から、膨れたり、血膿を垂れ流したり、獣に喰われたり、蛆にたかられたり、骨となり、散らばり、後を弔う人もない卒塔婆と成り果てるまでを描いた九相図は、主に生前美しかった女人を題材にしたものが多く、そうした女人への愛欲を捨てられぬ男を諭す為のものだったらしい。最期の九相に至ってようやく墓に納められるというのは、中世の風葬を表しているのだろう。この絵を描く人は必ず実地で観察しなくちゃいかんと言うことが書いてあるけど、大体前人を踏襲しているように思う。

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