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増補 決闘裁判 ヨーロッパ法精神の原風景 ちくま学芸文庫

山内進

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480512215
ISBN 10 : 4480512217
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

名誉のために生命を賭して闘う。中世西洋の決闘裁判とはどのようなものであったか。現代に通じる当事者主義の法精神をそこに見る。解説 松園潤一朗

【著者紹介】
山内進 : 1949年生まれ。一橋大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。成城大学教授、一橋大学教授、同大学学長を歴任し、現在は同大学名誉教授。専門は西洋法制史、比較法制史。著書に『北の十字軍』(講談社学術文庫、サントリー学芸賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 榊原 香織

    ヨーロッパ中世。 戦って勝った方が正義。代わりに人に戦わせてもOK(え!) ワーグナー”ローエングリン”。 現代アメリカの裁判にはその精神的流れがあるんだとか

  • 塩崎ツトム

    神による判断から、当事者主義の決闘裁判。それは次第に法とそれを司る権威による真理へと発展していったが、その当事者間による決闘による決着という魂はアメリカ合衆国に受け継がれていて、あのO・J・シンプソン事件ですら、外からはそういうニュアンスはわからないが、まさにアメリカ式の当事者主義的な、法廷「決闘」とでも言うものだった!なるほど……?

  • MUNEKAZ

    決闘裁判の紹介だけでなく、その底流にある中世ヨーロッパの精神を探るという感じで面白い。ゲルマン民族由来の自力救済やフェアネスへのこだわりが、キリスト教的な考え方を超えて発現している状態ということで、色々と考えさせられるなぁと。決闘裁判や神判に反対する神父たちの「神を試している」という非難のロジックも興味深い。解説にもあるが、日本は「御上が裁く」「真実を探る」という意識が強いのに対し、西洋は原告と被告の「対決」であるという指摘にも納得がいくところである。

  • 素人

    ボストン茶会事件後に植民地とイギリス本国で起こった「謀殺私訴」に関する議論が面白かった。私訴による有罪については国王に恩赦の権限がないと考えられており、廃止の反対者にとって謀殺私訴は「イングランド憲法が国王大権に対抗するための最強の障害」だった(224頁)。謀殺私訴はイングランドでは19世紀初頭まで残り続けるが、その背景には国家による真実の発見と正義の実現よりも争訟の当事者の主体的な選択を重んじる人々の意識がある。この意識はアメリカ型の当事者主義として現代の「シンプソン裁判」にまで引き継がれている言える。

  • 馬咲

    決闘の慣習や神判の記録は世界各地にあるが、「自力救済」の要素が大きい決闘裁判を、本来他力本願的な神判の一種として長期に渡り存続・発展させた点に、ヨーロッパの特徴があるという。著者はここに、現代の裁判制度にまで通じるヨーロッパの法思想の重要な側面、「紛争当事者の自立性と尊厳への配慮=当事者主義」の精神の強さを見る。その正統性を支えた中世ヨーロッパの政治的・文化的条件(突出した集権的権力の不在、キリスト教とは異質の各地域の自然信仰等)の考察から、決闘裁判の手続きから実施までの具体的描写まで、興味深く読めた。

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