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犬も食わない 新潮文庫

Sekaikan Ozaki

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101044514
ISBN 10 : 4101044511
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

派遣秘書の福は雇い主と出かけた先のビルで、廃棄物処理業者の大輔とぶつかった。
ろくな謝罪もない舐めた態度に激高した福は罵詈雑言の限りを尽くし、大輔は一言でやり返す……
そんな最悪な出会いから始まった。ベッドの半分を占める体は邪魔だし、同じシャンプーが香る頭は寝癖だらけ。
他人の「いいね」からは程遠い、喧嘩ばかりで格好つかない恋愛の本音を、男女の視点別に描く共作小説。

【著者紹介】
尾崎世界観 : 1984(昭和59)年、東京都生れ。2001(平成13)年結成のロックバンド「クリープハイプ」のヴォーカル・ギター。’12年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。’16年、初小説『祐介』を上梓し話題となり、’20(令和2)年には初の純文学作品『母影』で芥川賞候補となる

千早茜 : 1979(昭和54)年、北海道生れ。立命館大学卒業。幼少期をザンビアで過ごす。2008(平成20)年、小説すばる新人賞を受賞した『魚神』でデビュー。’09年、同作にて泉鏡花文学賞、’13年、『あとかた』で島清恋愛文学賞、’21(令和3)年、『透明な夜の香り』で渡辺淳一文学賞を受賞した。『あとかた』と’14年の『男ともだち』はそれぞれ直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 真理そら

    千早×尾崎の文庫化記念ロング対談が巻末付録。二条福(女)の部分を千早さんが、桜沢大輔(男)の部分を尾崎さんが担当した共作。普通の恋愛小説では描かれない部分のみ描かれているので読者は「こんな男(女)のどこが良くて同棲してるんだろう」と感じてしまう。それなのに二人の価値観に共通するものがあるのが伝わるので二人の作者の作品だということをつい忘れそうになる。大輔がときおり千早作品に登場するむさくるしいのに魅力あるタイプの男だからなのだろうか。尾崎世界観さんの作品は初読み。

  • 聖華

    尾崎さんと千早さん、何方も文章が美しく、初めてにして最高の共作小説だと思いました。 特に尾崎さんの作品は今まで読んだ事が無く共作小説である本作が初読だったのですが、ちょっとした言葉の言い回しだったり、人物の不器用な動作の中に少しの優しさ、温かさを残したような表現が施されていたりと、かなり好みな文体でした。千早さんもお得意の表現力で輝いていました✨ 丸く収まるようなラストもまた素敵。 お互いの魅力を引き出し合えるとても相性の良い作家さん同士だったので、またお二人の共作小説を読んでみたいと感じました。

  • やっちゃん

    男女入れ替わりで同じシーンを別視点で書く、よくある群像劇だけど2人共作とは珍しい。特別なことが起きるわけではなく男女の心の機微を描く純文学。イライラモヤモヤをうまく言語化していて気持ちいい。突然押入れに隠れたのが謎すぎて笑。

  • mayu

    うわぁ、なんか凄かったなぁ。別に何が起こる訳じゃないのに、目が離せない。全然噛み合わないし上手くコミュニケーションさえ取れてなくて、結局喧嘩になる大輔と福。大輔は無口すぎるし、どこまでもだらしない上に墓穴を掘るようなよくわからない行動を軽々と起こす。福は彼氏をアレと呼ばわりでキレ方が半端ない。罵倒し始めたら止まらない。尾崎世界観さんは初めて読んだけど、純文学混ざりの文は読みやすく現代の若者ってこんな感じなんだろうなぁっていう生っぽさがある。素晴らしい共作は、尖った飾り気の無い男女の姿が強烈に残った。

  • えも

    予想外のコンビが男女の視点別に共作。ダメな恋愛が、更にダメになっていくのは共作ならでは。でも'18に刊行されたってことは、二人共が超有名になる前だよね。この企画、先見の明ですな。

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