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非在 のエティカ ただ生きることの歓待の哲学

小野文生

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784130513630
ISBN 10 : 413051363X
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「存在か無か」の図式のかげにとり残されてきた“非在”の居場所をまなざし、「ともにある」ために、哲学にはなにが必要で、なにが可能なのか。アウシュヴィッツ、水俣病、戦争、市民運動、教育、ケアといったフィールドを縦横に行き来しつつ、人間であることの歓びとかなしみを根源的に問う。アーレント、アガンベン、レヴィナス、石牟礼道子、鶴見俊輔らの思索の糸をたぐりよせ、「ただ生きること」の歓待を呼び覚ます倫理と哲学を織りあげる新しい試み。

目次 : 思考のはじまりの痕跡/ 第1部 人間的なるものの在り処―“非在”の思想的水脈(コモン・センスとしての応答的理性―アーレントにおけるパトスと人間のもろさをめぐる省察/ ただ生きること、あるいは“非在”の歓待―アガンベンにおける「剥き出しの生」をめぐる批判/ ホショウ科学時代におけるパテイ・マトス―アガンベンにおける経験と思想と“非の潜勢力”/ 審問されるコナトゥス、エティカの行方―レヴィナスとアガンベンのスピノザ)/ 第2部 “かなしみの知”と“知のかなしみ”のほとりから―弱さとともに生きること(“非在”のエティカの生起する場所―石牟礼道子とパトスの記憶誌/ 悲しみの器と煩悩のケア―近づくことの不可能性と遠ざかることの不可能性について/ “ひずみの底の未来イメージ”、あるいは弱さの倫理―鶴見俊輔のプラグマティズムと科学技術の政治性/ 「方法としてのアナキズム」考―鶴見俊輔におけるユートピアとしての漫画的精神/ “知のひと”から“受苦するひと”へ―石牟礼道子と鶴見俊輔の出遭いから)/ “非在”のエティカ―ただ生きることの歓待のために

【著者紹介】
小野文生 : 1974年、滋賀県生まれ。同志社大学グローバル地域文化学部教授。教育学・哲学・社会思想史・ユダヤ思想研究を専門とする。名古屋大学教育学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了、ベルリン・フンボルト大学留学を経て、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程学修認定退学。京都大学博士(教育学)。京都大学助手、京都大学特定助教、同志社大学グローバル地域文化学部准教授等を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • ケイ

    先日、銀座のお蕎麦屋さんにいた時、若い外国人夫婦が幼い子とベビーシッターさんと入ってきた。ベビーシッターさんだけ国籍が違う。恐らく専門職として多くのベビーシッターを世界に送り出している国の方だと思う。決して若い夫婦の対応が悪い訳では無かった。しかし、彼女は存在していなかった。初めて、透明な存在とはこうなのかと思った。それから非在について考えている。非罪の謳歌ということもあるのかもしれないが、水俣病患者の非在は、なんとつらいことか。罪を認めることも認めさせることも地獄だな

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