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震災風俗嬢 集英社文庫

小野一光

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087440607
ISBN 10 : 4087440605
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2019
Japan

Content Description

東日本大震災からわずか一週間で営業を再開させた風俗店があった。そこには妻子を亡くし、家や仕事を失った被災者が引き寄せられていた。義援金や保険金が入った彼らは、精神的な癒やしを求め、女性のもとに通う。だが、風俗嬢もまた被災者。やがて心身を壊す女性も現れ…。被災地の風俗嬢を8年にわたり取材。これまで決して報道されなかった震災の裏側を性風俗という切り口から明らかにする。

目次 : 第1章 瓦礫の先に現れた風俗店/ 第2章 三月十一日午後二時四十六分。そのとき接客中の女の子がいた/ 第3章 誰にも言えない仕事/ 第4章 PTSDに見舞われて/ 第5章 両親を亡くした風俗嬢/ 第6章 癒やしを求める男たち/ 第7章 風俗店主と女の子を繋いだ携帯電話/ 第8章 被災した女子高生、風俗嬢になる/ 第9章 原発事故後、福島の風俗店は…/ 第10章 「忘れてほしくないんだよね」/ 第11章 震災から五年、あの女の子はいま

【著者紹介】
小野一光 : 1966年福岡県生まれ。雑誌編集者、雑誌記者を経てフリーライターに。「戦場から風俗まで」をテーマに、国際紛争、殺人事件、風俗嬢インタビューなどを中心とした取材を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 『よ♪』

    今、トイレットペーパーが品薄で手に入らない。マスクが手に入らない。タイトルと表紙絵に目が留まり衝動買いした。お米が品薄で買えなかった当時を思い出した。買占め。店頭の品薄や停電の不便さ。そんな過去を思い出した。本作は様々な理由から被災の地で働く彼女たちの姿を淡々と綴るルポルタージュ。地震による津波。原発事故。一緒くたにしがちだけれども、それぞれ別の被害だとあらためて感じた。様々な体験。様々な思い。どれも前向きで力強く暗さはない。ただ、石巻の焼き鳥屋の彼女の挿話、ここだけはとても悲しい。9年。やっと9年──。

  • hatayan

    3.11から8年にわたり被災地の風俗事情を追跡。津波で両親を失い夫と子3人と暮らしながら風俗嬢として稼ぐユキコさんに紙幅。「従業員にそんなこと言えないじゃん。一応、肩書は社長だから」妻と子どもを亡くした客は安置所の体育館で遺体に対面した状況を涙ながら話して、つかの間の救いと癒しをユキコさんに求めます。相手の心を開かせるのは憐憫ではなく共感の思い。「壮絶な体験をした人がいる。だから自分も負けられない」ユキコさんも仕事を通して自分を鼓舞します。表には語られない被災地での心のやりとりを記録した貴重な一冊です。

  • かわうそ

    ★★★★☆東日本大震災を風俗の視点で見流ことのできる本。震災後、客の数は急増したという。震災や津波で奥さんや子どもを失った人や親戚など大事な人を失った人たちがどうしたらいいか分からず癒されるために風俗に来ることも多かった。一方で風俗嬢にとっても風俗という仕事は震災後、家族を失った無念の思いを紛らわすことのできる仕事でもあった。そういう意味では風俗は震災後、多くの人を救ったと言える。風俗という偏見で見られがちな世界が実は社会のために役に立っていることがよく分かる好著「『人肌に触れないと正気ではいられない』」

  • makimakimasa

    「人間が人間である限り、いかなる状況であっても性から逃れられない現実を、性に癒やしを求め、癒やされている現実を知りたかった」という真面目な本。ある石巻の店では地震の瞬間3人が接客中だった。震災後しばらくは、風呂の無い避難所からラブホにシャワーに来て、ついでにデリヘル呼ぶ客で相当繁盛したそうだ。仮設住宅でセックスレスになり、欲求不満で来た客も多いという。戻れる仕事のある幸せ、人と話せる事の嬉しさを語る子、客の壮絶な話に泣き合う子もいれば、重い話が面倒、背負いたくないと逃げていく子も。長期スパンで追った記録。

  • まゆっち

    風俗というと語弊があるかもしれない。人はやっぱりひとりでは生きていけない、人の温もりは どれだけ人の心を癒すか。言葉やメールの文字だけではなく、温もり。これが大切。

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