インテリジェンス 国家・組織は情報をいかに扱うべきか ちくま学芸文庫

小谷賢著

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480094186
ISBN 10 : 4480094180
フォーマット
出版社
発行年月
2012年01月
日本
追加情報
:
305p 15cm(A6)

内容詳細

ますます過剰化、多様化する情報の渦のなかを国家は、組織は、そして国民はどう生き抜いていけるのか。意思決定者や軍が正しい行動をとるために、情報機関にいま必要とされていることはなんなのか?気鋭の防衛省の研究官が、「インテリジェンス」の歴史から、各国情報機関の組織や課題を詳述。イランクが大量破壊兵器を保持しているという、なんの根拠もない「事実」が信じられるに至るまでの情報の誤った伝達や歪曲、スパイ・ゾルゲの活躍の裏側など、著名な歴史的事件をはじめ、豊富な事例を通して易しくわかる、インテリジェンス入門の決定版。

目次 : 第1章 国家にとってのインテリジェンスとは/ 第2章 インテリジェンスの歴史/ 第3章 組織としてのインテリジェンス/ 第4章 インテリジェンスのプロセス/ 第5章 情報保全とカウンター・インテリジェンス/ 第6章 秘密工作/ 第7章 インテリジェンスに対する統制と監視/ 第8章 国際関係におけるインテリジェンス/ 第9章 日本のインテリジェンス

【著者紹介】
小谷賢著 : 1973年京都生まれ。立命館大学卒業後、ロンドン大学キングスカレッジ大学院修士課程、京都大学大学院博士課程修了(学術博士)。2004年に防衛庁防衛研究所(当時)に入所し、英国王立安全保障問題研究所(RUSI)客員研究員、防衛大学校講師などを兼任。現在、防衛省防衛研究所戦士研究センター主任研究官。専門はイギリス政治外交史、インテリジェンス研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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「あとがき」にあるように、小林良樹「イン...

投稿日:2021/02/25 (木)

「あとがき」にあるように、小林良樹「インテリジェンスの基礎理論」やマーク・M・ローエンタール「インテリジェンス」のようなアメリカ流の理論志向のテキストとは違って、歴史や事例を重視するイギリス流のアプローチで書かれたテキストです。初学者はこの本や上記の本、北岡元「インテリジェンス入門」、情報史研究会 「名著で学ぶインテリジェンス」(インテリジェンスの名著を紹介)などを読んでからその中で紹介されている本を読んでいけば良いと思います。

一郎 さん | 千葉県 | 不明

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読書メーターレビュー

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  • nnpusnsn1945 さん

    記述や字に誤りが時折あるのが欠点(堀栄三少佐を大佐と書いていた)だが、情報戦について知るのに最適な一冊である。日本や英米露中、さらに韓国の事情についても触れられている。政府との関係は適当な距離が肝要である。遠いと戦前の日本軍のように有益な情報が届かないか、無視されると、戦略を誤る事例が発生する。逆に近すぎてもロシア政府のKGB出身者重用や、韓国の朴正煕暗殺事件のような問題を招くからである。

  • 無重力蜜柑 さん

    面白い。インテリジェンスに関する本は初めて読むが、理論、歴史、制度が良い塩梅に混ざっており読みやすい。歴史的にはインテリジェンスは未発達だった西欧が、外交官制度の確立に伴い手紙を利用した暗号化とその解読技術を発達させ、秘密外交の禁止で外交と諜報が分離したという話が面白い。理論的にも指摘されれば確かにと納得のいく話が多い。インテリジェンスの下位区分には「軍事」「対外」「保安」といった組織・機能があるが、保安は対外と比べると受動的で能動的サイクルは回しにくい。ただし攻勢のカウンターインテリジェンスもある。

  • 姉勤 さん

    インテリジェンス(諜報機関)と聞くと、映画や小説の様な活躍や(現代に繋がる様に)歴史を変えた活動を想像する功の面もあるが、例えば事前に情報を掴みながらニューヨークテロを防げず、誤解や恣意的解釈から湾岸戦争を引き起こすなど、負の面も大きい。 だが、インテリジェンスはいわば生物における抗体で、それを放棄した国は免疫を失ったのと同じ事だ。戦後日本は抗原に無防備で、アメリカから抗生物質を貰い、死活を握られている。 気分で判断する国民や、それに担がれた首相がアレだった場合など困難が多いが、一人前の国になる事を望む。

  • 或るエクレア さん

    広く薄く読みやすい感じの教科書本。私達の生活からかけ離れている(と思われている)インテリジェンスの世界を、豊富な歴史上の出来事を例に出して説明していて飽きずに読めた。この本が出た頃には特定秘密保護法やNSC等ができていなかったが、ここ数年で我が国も着々とインテリジェンス環境が整ってきている。おそらく次は大学にそれ系の学部作るべきだなあ。

  • うえ さん

    単なる諜報の本ではなく戦史研究にもなっている。情報官僚の縦割りの弊害は別に日本だけではなく世界共通であることもわかる。道徳的教訓を垂れる本が多い中クールな本。米人の告げ口を嫌う特性が米の諜報の発展の阻害するとは興味深い指摘。「インテリジェンスの世界にあっては個人的な倫理観よりも国益が優先する」「1976年にフォード大統領が…政治家の暗殺を厳禁とし、レーガン大統領もあらゆる種類の暗殺を禁止しているが、クリントン大統領はアルカイダーのリーダー、ビン・ラディンの殺害を許可し、11年5月2日には処刑が実行された」

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人物・団体紹介

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小谷賢著

1973年京都府生まれ。立命館大学卒業、ロンドン大学キングス・カレッジ大学院修士課程修了。京都大学大学院博士課程修了。博士(人間・環境学)。英国王立統合軍防衛安保問題研究所(RUSI)客員研究員、防衛省防衛研究所戦史研究センター主任研究官、防衛大学校兼任講師などを経て、2016年より日本大学危機管理

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