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残月記

小田雅久仁

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784575244649
ISBN 10 : 4575244643
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

史上初の快挙!
本屋大賞ノミネート、吉川英治文学新人賞&日本SF大賞W受賞!

2021年の刊行以来、20以上のメディアで紹介され、ロングセラーとなっている小田雅久仁の『残月記』。
吉川英治文学新人賞の選考委員も絶賛!

*一読して、小田ワールドの虜になった。「残月記」の主人公の愛の届け方など、切なくて涙した。凄い/伊集院静

*ここまで確固たる『異/畏』世界を創り出せる人はなかなかいない/恩田陸

*私たちの日常に入り込む、ひんやりとした既視感のある不安が、この著者が書くことで「新しい物語」へと生まれ直している/辻村深月

【内容紹介】
ダークファンタジー×愛×ディストピア。全編「月」をモチーフにした、超弩級エンターテインメント!
計り知れぬ想像力が構築した三つの異世界。

「そして月がふりかえる」
不遇な半生を送ってきた男がようやく手にした、家族というささやかな幸福。だが赤い満月のかかったある夜、男は突如として現実からはじき出される。

「月景石」
早逝した叔母の形見である、月の風景が表面に浮かぶ石。生前、叔母は言った。石を枕の下に入れて眠ると月に行ける。でも、ものすごく「悪い夢」を見る、と。

「残月記」
近未来の日本、人々を震撼させている感染症・月昂に冒された若者。カリスマ暴君の歪んだ願望に運命を翻弄されながら、抗い続けてゆく。愛する女のために。

1974年、宮城県生まれ。関西大学法学部政治学科卒業。2009年、『増大派に告ぐ』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年の『本にだって雄と雌があります』は、同年の「SFが読みたい!」国内篇で第7位、翌年の第3回Twitter文学賞国内部門で第1位となる。13年の短編「11階」が第25回SFマガジン読者賞国内部門を受賞。9年ぶりの著作『残月記』で2022年本屋大賞第7位、第43回吉川英治文学新人賞、第43回日本SF大賞を受賞し、23年の「SFが読みたい!」国内篇で第3位となる。

【著者紹介】
小田雅久仁著 : 1974年宮城県生まれ。関西大学法学部政治学科卒業。2009年『増大派に告ぐ』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビュー。12年に刊行した受賞後第一作の『本にだって雄と雌があります』で、第3回Twitter文学賞国内編第1位を獲得するなど熱い支持を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    表題作を含めて3つの作品を収録。「残月記」はその中では一番長く、表題にも取られているのだが冗長に過ぎるか。月のシーンは美しいが、物語の中核を背負うアイディアがローマの剣闘士では不十分だったのだろう。また、マイノリティに対して差別的であるととられかねない危険も孕んでいる。小田雅久仁は初読ということもあって、むしろ巻頭の「そして月がふりかえる」の方に魅力を感じた。安部公房の小説を通俗化し、エンターテインメント小説に仕立てたといった風情である。世界の変貌に立ちあってしまった高志の戸惑いは説得性もあるのだが⇒

  • starbro

    2022年本屋大賞にノミネートされたので読みました(図書館では間に合わなそうなので急遽ヤフオク対応)。ノミネート作品10/10漸くコンプリート、小田 雅久仁、初読です。タイトルが似ていることから「山月記」に近いノリだと思っていたら、全然違いました。月をテーマとした中短編集、不思議な世界観なので一般受けはしないですが、私は楽しめました。 本屋大賞の予想は、ステイです。 https://bookmeter.com/communities/337840/topics/21213/comments/1966318

  • ろくせい@やまもとかねよし

    パラレルワールドSFの3短編。内容は思考、社会、自然にわたりとても豊かで、多様な想いを喚起する素晴らしい作品。描かれる意識の二面性、幻想と現実に惹かれた。それらの全く異なる描写感も見事。幻想は共有を前提にしていない自由なもの。現実は事実を同じ現象と理解する前提で、言葉で媒介。しかし言葉は危うい。説明を尽くしても幻想の一部に飲み込まれる。ユニークな題材も。「そして月ー」は、見た目や発言や感覚がほぼ同じ人間の差異。「月景石」は、社会のためと正義が装う暴力。「残月記」は、社会から理不尽に差別される人たちの愛。

  • 青乃108号

    【そして月がふりかえる】大学の映研が撮っていそうな物語。少しくどい。もっと短くした方が良い。【月景石】あまり良くない。1日経ったら憶えていない程印象に残らない。【残月記】長い。面白い部分もあるのに残念ながら気が遠くなる程退屈な部分の方が多い。その気が遠くなる程退屈な部分がどうしてもこの作品には必要だったのは嫌というぐらいに実感できる。この作品は短編には出来ないというか出来るかも知れんがしかし短編ではこの何とも言えない味わいは出せないだろう。

  • まちゃ

    月を題材にしたダークな3編を収録。楽しめましたが、宣伝ほど引きこまれませんでした。「そして月がふりかえる」と「月景石」は、ダークファンタジー風で好みでしたが、良いところで終わってしまった印象。表題作「残月記」は、ハンセン病を想起させる「月昂」という感染症への差別や隔離政策に抗った男の悲哀

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