Product Details
ISBN 10 : 4866161477
Content Description
がんは、患者にも家族にも医療者にも、嘘をつかせ、秘密を抱かせる―がんの告知、余命の告知だけでなく、遺伝子(ゲノム)診断で未来の発症まで予測できるようになった現在、患者や家族の苦悩はより深まり、多くの優しくも哀しい嘘と秘密が生まれている。本書は、医療において嘘と秘密を治療概念として利用できないかという発想から生まれた。がんがもたらす苦境をよく理解し、がん治療に臨む患者と家族を支えるために医療者や支援者に何ができるのか。嘘と秘密を切り口にテキストと臨床を往還しながら、客観性を重視する医科学的なアプローチを補う、より細やかなケアを探る。がん医療に深く携わってきた二人の医師によるスリリングな試み。
目次 : 第1部 嘘と秘密(ウェクスラー家の嘘と秘密/ 遺伝性腫瘍と嘘と秘密/ 謎が秘密になる前に、沈黙が嘘になる前に/ 医学の視点、人々の視点)/ 間奏/ 第2部 がん医療における嘘と秘密(病名告知と余命告知/ ウィッグとストマ/ 返答に困る言葉と謎/ 沈黙の諸相)/ コーダ 「待っている時間」を読む
【著者紹介】
小森康永 : 1960年、岐阜県生まれ。1985年、岐阜大学医学部卒業。同大学小児科入局。1990年、Mental Research Institute留学。1995年、名古屋大学医学部精神神経科入局。現在、愛知県がんセンター精神腫瘍科部長
岸本寛史 : 1966年、鳥取県生まれ。1991年、京都大学医学部卒業。2004年、富山大学保健管理センター助教授。2007年京都大学医学部附属病院准教授。現在、静岡県立総合病院緩和医療科部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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