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罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法 インターナショナル新書

小林祐児

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784797681345
ISBN 10 : 4797681349
Format
Books
Release Date
February/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

高い自殺率、縮む給与差、育たぬ後任、辞めていく女性と若手──、
日本の管理職の異常な「罰ゲーム化」をデータで示し、解決策を提案する。
ビジネスの現場を救う”希望の書”!

「管理職の活性化」に悩む経営層にも、現場の管理職にも役立つ、知恵とヒントに溢れた1冊。

・・・・・
──「はじめに」より (一部再編集して抜粋)

今、管理職として働くということが、「罰ゲーム」と化してきている。
日本の管理職に対するこの「罰ゲーム」という比喩は、近年、ビジネスの現場や研究者の間でもしばしば聞かれていたものですが、いよいよ正面から取り上げる必要が出てきました。

この「罰ゲーム化」の影響は深刻です。
管理職ポストの後継者不足、イノベーション不足、部下育成不足、さらには管理職本人のストレス、そして本人の自殺という悲劇的な問題にまで連綿とつながっています。経営・組織の課題の域を超え、「社会課題」とも呼べるものになってきました。

さて、ではこのバグの原因は何でしょうか。
あまり気が付かれていませんが、この管理職の「罰ゲーム化」には、放置すると負荷が上がり続ける、まるでインフレ・スパイラルのような構造が存在します。
ここ10年ほどで現れたハラスメント防止法、働き方改革、テレワークの普及など、新しいトレンドの多くが、管理職の負荷を増やし続けています。

すべてのゲームには、「作り手」がいます。
会社という世界の中で言えば、働く環境やルールを決める側、経営や人事といった人たちです。しかし残念ながら、ゲーム環境の作り手の多くも、この「バグだらけの職場」を放置し続けています。
社長と人事の間、部長と課長の間、事業部門と管理部門の間には、まるで半透明のベールがかかっているように、課題への認識も切実さも噛み合うことなく、すれ違い続けているのです。これが実は、「罰ゲーム化」の根本的原因です。

このゲームは、本当のゲームのようにやり直しがききません。
人生もキャリアも一度きりであり、リセットボタンは存在しません。
雇用や組織の研究者の端くれであり、端くれらしく民間企業のビジネスの現場に近いところで研究している身として、この状態を放置することはできません。だからこそ、この本は書かれました。
様々な方にとって本書が、この問題を真剣に考え、議論し、行動を起こす助けになれば、筆者としてこれ以上の幸せはありません。

【著者プロフィール】
小林祐児 (こばやし・ゆうじ)
パーソル総合研究所上席主任研究員。労働・組織・雇用に関する多様なテーマについて調査・研究を行っている。主な著書に『早期退職時代のサバイバル術』(幻冬舎新書)、『リスキリングは経営課題』(光文社新書)など。

【著者紹介】
小林祐児 : パーソル総合研究所上席主任研究員。上智大学大学院総合人間科学研究科社会学専攻博士前期課程修了。NHK放送文化研究所、総合マーケティングリサーチファームを経て現職。労働・組織・雇用に関する多様なテーマについて調査・研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • やすらぎ

    人はほぼ無意識のうちに他者に頼り気を静めている。管理職は周囲の個性に疲弊し、働く意義を見失う。思い通りにならない者の対処を誤ればリスクは増大する。これでは誰もやりたいとは思わない。しかし、働き方が変わる中で管理職へのケアは少ない。課題は永遠に湧き、解決しても再燃することもある。管理職も感情のある同じ人間なのに。話しやすい職場、自主性を促し相談に乗る。時には判断を下し、仕事はスリムに、信頼関係を醸成する。管理ではなく柔軟に自然体に。他者の成長を喜び、自らの糧となると思えればやりがいに変わるが、非常に難しい。

  • ehirano1

    管理職になりたがらない人は以前から存在しましたが、昨今は増加しているとのこと。そりゃ年功序列と終身雇用の時代とは真逆の現在ではそうなるのは必然かと思います。さらに、FIREだとかなんとかでは益々・・・。そんな中で個人が忠誠を誓うのは会社ではなく個人本人。そうであれば、それにマッチした新しい形体を見出すしかないように思いました。

  • 読特

    高校や大学を出て勤める先はたいていは”会社”、もしくは何らかの法人。そこから否応なく歩ませられる出世の階段。第一関門は管理職への昇格。上がれば黄金を受け取れるかもしれないが、罰ゲームもやらされる。一旦登れば降りることはできない。その前にやめてもよいが、断るのも勇気がいる。大事なはずの中間管理職の役割。不毛なゲームは止めて本気で立て直す時が来ている。提唱されるいくつかのアプローチ法。バグ修正には暫し時間を要する。結局、管理職になるのは「得」なのか「損」なのか?…一度しかない人生、悔いのないように生きたい。

  • よっち

    高い自殺率、縮む給与差、育たぬ後任、辞めていく女性と若手。日本の管理職の異常な「罰ゲーム化」をデータで示し、解決策を提案する一冊。今の管理職の何が大変なのか。組織のフラット化による管理職ポストの減少と待遇、徐々に消えてゆく期待の若手、ライフイベントを機に変化する働く意欲、負荷が上がり続けるトレンドや働き方改革の二重の矮小化、年上部下の問題や役員定年という落とし穴もあって、育成部分のフォローも必要でしょうし、抱えこまないことを意識するタスクの分散や、意識の共有といった部分がこれから重要になってきていますね。

  • 内藤銀ねず

    令和六年2月初版、同年5月4刷。よほど同じことを思ってる管理職の方が手に取ったのだな、と感慨深いものがありました。働き方改革やコンプライアンス、はたまたハラスメント研修や人事考課研修などなど、企業の人事総務や役員たちでさえ「経験していないこと」を管理職たちに押し付けた結果、現代社会のどの立場から見ても管理職が割に合わない役職と化してしまった! そんな無理ゲーでもこなせちゃうスーパー管理職がどの企業にも一人二人現れちゃうのが痛い。「落ちこぼれ管理職」を救済するヒントに溢れてますが、どう見ても罰ゲーム…。

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