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未来からの脱出

小林泰三

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041096932
ISBN 10 : 4041096936
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan

Content Description

サブロウは森に囲まれた老人ホームらしき施設で、平穏な日々を送っていた。だが自分は何者でいつ入所したのか、そもそもこの施設は何なのか、全く記憶がないことに気付く。不審に思っていると、謎の「協力者」からのメッセージが見付かった。「ここは監獄だ。逃げるためのヒントはあちこちにある。ピースを集めよ」サブロウは情報収集担当のエリザ、戦略策定担当のドック、技術・メカ担当のミッチという仲間を集め、施設脱出計画を立ち上げるが…!?『アリス殺し』の鬼才が仕掛ける予測不能の脱獄SFミステリ。

【著者紹介】
小林泰三 : 1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2012年『天獄と地国』で第43回星雲賞日本長編部門、14年『アリス殺し』で啓文堂書店文芸書大賞、17年『ウルトラマンF』で第48回星雲賞日本長編部門を受賞。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ままこ

    何故自分は老人ホームにいるのだろう?推定百歳のサブロウが「協力者」が与えた暗号を手掛かりに真相を求めて脱走を企てる。ドックやミッチたちとの会話は遊び心あって小気味良い。プロローグからのエピソード、そして繋がるエピローグを頭を整理しながら振り返る。そういうことかと唸った真相。ループするシュールなヤスミンワールドを堪能できたSFミステリー。小林泰三さん生前最後の作品。

  • あも

    最近のヤスミンのライトSFらしいスパッと面白い話。とある施設に入所していたサブロウは、自らの記憶が曖昧な事に気付き、施設に不審を持ったことから謎の協力者のメッセージを発見。ヒロインのエリザ、高い洞察力を持つドック、工学系の知識を持つミッチを仲間に引き入れ、この"監獄"からの脱走を計画する。大脱走モノであり、SFであり、ホラーであり、あとネタバレになるから書けないけどいろんな要素が含まれているが(ヤスミンにしては)理屈っぽくなく(ヤスミン比較ではなく一般的に)読みやすい。大脱走からの二転三転する終盤は必見。

  • ちーたん

    ★★★☆☆【勝手に登場レビュー】「お前さんは《サブロウ》さんって言うんか?わしは《ちーたん》じゃ。《ちぃばあ》と呼んどくれ」「はて?この施設に入ったのはいつだったかのう?歳取ると物忘れが激しゅうてな」「歳かいのう?お前さんと同じくらいじゃ。100歳くらいじゃよ」◆ヤスミンらしいSF脱出物語。主人公・サブロウは自分の記憶の曖昧さに違和感を覚え、やがて暗号を見つける。「ここは監獄だ。逃げるためのピースを集めよ」 エリザ、ドッグ、ミッチと施設脱出を企てるが…。いつかこんな時代が実際にやってきそうでもあり怖い…。

  • hundredpink

    100歳老人達の約束のネバーランド

  • 鷺@みんさー

    完璧な老人ホームで、散りばめられた暗号を発見し、メカニックの天才や論理的洞察力の天才など、カッケーじーさんばーさんが工夫を重ねて脱出を試みる。だが外はトラップだらけのジャングルで、不気味なモンスターが徘徊しており…という、YASFのジジババ版みたいなストーリーで面白くサクサク読めるんだが、いかんせんヤス民には濃さが足りず物足りない。というかヤスミンがハードSFで描いたことを、一般人にもわかるように平易にするとこうなるんだなぁ。ラストの結論は、これまたヤスミンがずっと語りかけ続けていたテーマだと思った。

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