Books

蟹工船 / 党生活者

小林多喜二

User Review :5.0
(2)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101084015
ISBN 10 : 4101084017
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2003
Japan

Product Description

海軍の保護のもとオホーツク海で操業する蟹工船は、乗員たちに過酷な労働を強いて暴利を貪っていた。“国策”の名によってすべての人権を剥奪された未組織労働者のストライキを扱い、帝国主義日本の一断面を抉る「蟹工船」。近代的軍需工場の計画的な争議を、地下生活者としての体験を通して描いた「党生活者」。29歳の若さで虐殺された著者の、日本プロレタリア文学を代表する名作2編。

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
2
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
プロレタリア文学の傑作。資本を持つ者と権...

投稿日:2021/04/12 (月)

プロレタリア文学の傑作。資本を持つ者と権力を持つ者が繋がり、力のない貧者をいいように支配する世界。それは完全なフィクションではなく、かつてこの日本も似たような世界だったのだろう。そして貧富の差が広がってきている現在の日本も再び近づいてきているように思える。

タカノブ さん | 神奈川県 | 不明

0
★
★
★
★
★
プロレタリア文学の代表格として嗜んでおく...

投稿日:2012/02/06 (月)

プロレタリア文学の代表格として嗜んでおくだけでもよいと思いますが、何回か読み返して自分ありに味わうとよりよい本のように思います。 中学生の時に初めて読んだ名作(文学史に残った作品)ですが、読むにしたがってのめり込んで行きます。 未熟な頭の中で労働者側を応援した気持ちが忘れられません。義憤に駆られる人もいるかもしれません。資本家VS労働者という構図はいかにもですが、イデオロギー臭くないので大丈夫ですよ。

霧島ヤルル さん | 青森県 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ehirano1

    一切の慈悲が存在しない海上の強制収容所(グラ—グ)、その名も”蟹工船”。主人公が居ないため、地獄の描写はまるでルポータージュとさえ感じました。「俺達には俺達しか味方がいねぇんだ。もう一度!」という屈指の台詞もなぜか虚しさを感じたのは気のせいでしょうか?

  • 夜間飛行

    その船の「糞壺」と呼ばれる穴には漁夫や農夫や学生がいた。彼らは土地を離れ、組織されずにバラバラでいることで、奴隷以下の扱いを受けている。監督が唾を吐きながら「大日本帝国の使命」を語るが、会社の儲けのことしか頭にない。この男はSOSの救助に向かおうとした船長に、無駄はやめろ、人情なんかで国と国との相撲が取れるか、会社の船だから言うことを聞け、と強要する。国とはいつでもこのように帝国主義者に利用される危険があるのだと思った。極寒の嵐の海で虫けら扱いされて働く人々に、苦労を知らない我身を重ねることはできないが。

  • 夜間飛行

    「党生活者」の語り手は農民の親を見て育ち、少々の困難には屈しない。だが警察に追われる彼を助け妻になった女性は、潜伏生活のために苦労を強いられる。彼女への語り手の感情は語られず、そのせいで益々彼の罪(犠牲にしたもの)を彼女が背負っているように思え、重苦しい。作中にはもう一人、美しい女性活動家が登場する。彼女の母はある日、娘の軀に幾つもの拷問の痣を見て活動を援助し始める。軀に痣を受け、変革に生きる彼女の活躍ぶりは輝かしかった。暗と明のような二人の女性が、最後に語り手の中で対比されるけれど、彼は疚しくないのか?

  • ちくわ

    【蟹工船】蟹漁と言えば『ベーリング海の一攫千金』のイメージが強いが、本作には夢なぞ無い! 感想…第一次産業(≒農林漁業)従事者は今でこそ僅か5%未満だが、江戸時代までは国民の9割を従事させた『超人力産業』だった。作中当時は一部だけ機械化が進み、それを補う為に過酷な労働を強制されたと容易に推察される。まさにこの世の地獄だったろう。過去で良かった…と思ったが、先日読んだ『ルポ西成』の飯場なんて現代の蟹工船じゃねーか! 余談…ゴーリキーをイメージして読んだが、最後のストに希望が宿る分まだカタルシスがあったかも。

  • サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

    帝国主義の日本において逮捕されわずか29歳の若さで国家権力に虐殺された小林多喜二。歴史の教科書にも出てくるプロレタリア文学の古典とも言える作品。蟹工船の中で過酷な労働条件で働かされる労働者の姿には読んでいて気持ちが重くなる。しかしながら、改めて読むと最近の社会には、これよりももっとブラックな企業が沢山あるのではないかとも思える。企業は人なり、労働力が使い捨てになってはいけない。若い人、ぜひ読むべし。★★★★

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items

HMV&BOOKS online Recommend