約束された移動 河出文庫

小川洋子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309419114
ISBN 10 : 4309419119
フォーマット
出版社
発行年月
2022年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
240p;15

内容詳細

こうして書棚の秘密は私とB、二人だけのものになった―ハリウッド俳優Bの泊まった部屋からは、決まって一冊の本が抜き取られていた。Bからの無言の合図を受け取る客室係の目を通して描く表題作、ダイアナ妃に魅了され、真似た服を身にまとう女性が主人公の「ダイアナとバーバラ」他、“移動する”物語六篇を収録する密やかな傑作短篇集。

【著者紹介】
小川洋子 : 1962年、岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞し、デビュー。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞を受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、20年『小箱』で野間文芸賞、21年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mae.dat さん

    表題作から始まる6話短篇集。人との特別な絆……絆って奴では無いですね。約束・断りの無い、秘密の密やかな関係性、決まり事がテーマなんでしょうかね。“密やかな秘密”って言うと、如何にも洋子さんワールドって感じがしますけど、概ねの傾向であり全てが嵌まる訳では無いのですけど。特に『寄生』は随分と違うのかも。特別な(?)関係性は一際目立つけど。おばあちゃんの寄生、可成りうざい。脛齧り的な寄生では無くてね。物理的( ໊๑˃̶͈⌔˂̶͈)。もー、大事な予定があるのに。好い彼女さんで良かったよ。末永く幸せに成りやがれ。

  • エドワード さん

    町の片隅に暮らす名もなき人々の、日々の哀歓を描く短編集。ホテルの清掃係は映画俳優Bと彼が宿泊するスイートルームの書棚の本に憧れ、バーバラは故ダイアナ妃の衣装の再現に至福を見出す。「黄色いチェックのスカートのお嬢様…」懐かしい響き!元デパートの迷子係の章のノスタルジアは格別だ。デートの直前に見知らぬ老婆に抱き着かれた青年、騒動の後のハッピーエンド、章題「寄生」と虫博物館の符合がいいね。異国の香りがする黒子羊の章。羊と園長の死後の幸福感が秀逸だ。絶滅した鳥を描いたメリーゴーランドが圧巻。表紙も美しいね。

  • こばまり さん

    「手のつなぎ方を知らない子は一人もいない。その瞬間、彼らは一人ぼっちの迷子ではなくなる」という一文に胸がいっぱいになる。迷子になった私に声を掛けてくれた青年を、私はまだ鮮やかに覚えている。幼い私に話しかけるために屈んだ姿を。暖かなまなざしとその声を。

  • tsu55 さん

    小川洋子の短編集。 誰かを想うこと、誰かに想いを捧げること、誰かを援けることが、自分の人生を支えるといことか。 国籍不明の不思議な雰囲気が面白い。

  • Vakira さん

    移動それは位置が変わる事。雨粒は空から地面に向けて落下移動し、象の群れは行進する。それは時間の為せる業。時空に漂う僕たちは何処かで生まれ、成長し、老い、果てる。移動は僕にとっての人生であり、僕の存在の証明でもある。移動する流れに交差する者でしかこの証明は理解できない。年に1度の高級ホテルのスウィートルームの滞在者と清掃婦。実際に出会うことはない。互いを知る事もない。このスウィートルームはイカしている。本棚には1,000冊近くの書籍を所蔵している。思い入れのある小説だって置いてある。僕はそっとそれを持ち出す

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