あなたはどこで死にたいですか? 認知症でも自分らしく生きられる社会へ

小島美里

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000615501
ISBN 10 : 4000615505
フォーマット
出版社
発行年月
2022年07月
日本
追加情報
:
230p;19

内容詳細

八五歳を過ぎると四割、九〇歳を過ぎると六割の人が認知症になると言われます。超高齢社会を生きる私たちは、認知症になることを前提に、どこでなら安心して最期を迎えられるのかを見極めなくてはなりません。そのために必要なサービス、リアルな介護費用、そして介護保険制度の限界と福祉の今後を考えます。

目次 : 第1章 認知症のある人が“地域で生きて、地域で死ぬ”ということ(在宅介護サービスを受けて、一人で暮らすとは?/ 介護サービスを受けながら家族と暮らす、施設で暮らすとは? ほか)/ 第2章 “住み慣れた家で暮らし、死んでいく”を、どう支えるか(ひとくちに「認知症」と言っても、種類も症状もさまざま/ 小規模多機能型居宅介護は、在宅生活を支える“切り札”か? ほか)/ 第3章 認知症になっても、介護保険が使えない!(保険料を払っているのに、利用料が高くて介護サービスを使えない/ 介護保険は“黒字”なのに、サービスが抑制され続けている ほか)/ 第4章 住み慣れた家で最期まで暮らせない、今の制度とは(介護“保険”とは、そもそも介護“事故”に対応するものなのに/ 介護保険は介護のためで、医療のためではないはずだが ほか)/ 第5章 “年を取ること/死ぬこと”を肯定できる社会に(“ピンピンコロリ信仰”全盛の社会とは/ “介護保険”ではなく、“介護制度”そのものを見直す時が来た ほか)

【著者紹介】
小島美里 : 1952年長野県生まれ。1984年から12年間、新座市議会議員を務める。1990年頃、全身性障がい者の介助ボランティアグループを結成したのをきっかけに、1996年より医療法人社団堀ノ内病院在宅福祉部門として介護事業を開始。2003年NPO法人「暮らしネット・えん」設立。2009年毎日介護賞受賞。専門誌や新聞への寄稿。テレビ出演などを通じて介護の現場からの発信を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ネギっ子gen さん

    【どんな最期であれ、人生の終わりが悲しく辛いものであっていいはずはない】住みなれた我が家で死にたいと願う人は、当然ながら多い。超高齢社会を生きる私たちは、認知症になることを前提に、どこで最期を迎えるかを見定めなくてはならない。そのために必要なサービスや金額、介護保険制度の限界と今後を、現場の実態に即して考えた書。<ままならない人生を誰もが懸命に生きてきたのですから、最期ぐらいは温かい気持ちで死にたい。安心できる場所で、清潔なシーツの上で、/死ぬ瞬間は一人でもいいけれど、せめて3日以内には発見されたい>。⇒

  • yumiha さん

    「老人はカネとヒマがある」という某ツイッターの発言は、その方の御両親あるいはご親戚だけのことだろう。まだ元気で動ける健康寿命と平均寿命には、昔も今も約10年の差がある。ちゅうことはその10年間は、ヨロヨロ状態で介護保険に頼って生きなければならない。その介護保険が、いかにあてにならずお金が必要なものであるのかという現実を介護事業をされている著者が示してくれる本書。自宅であろうが施設であろうが、ビンボー人の私には尊厳なんてない老後。何より医療保険の補完にされてしまっている介護保険の現実が許せない。

  • Mc6ρ助 さん

    介護なんて社会保障の対象で「まさかのときたろう」な保険って可笑しかろう、と思っていた爺さまがトコトン馬鹿だった。介護保険料を所得に応じて払っていながら、利用料の負担が所得や貯蓄で変わるって、それで施設入居費用が毎月68千円も高くなるケースもあるんだって。どんどん保険でサービスを受けにくくなってるし、サービスの担い手がドンドン足りなくなっている。日本の政治がトシヨリを向いてでワカモノを軽視してるなんてウソばっかり、なべて国民は税金(、保険料)を吸い取り、オトモダチがピンハネする対象に過ぎないのだった。

  • ochatomo さん

    著者はNPO法人を立ち上げて介護事業を行っている 介護保険は黒字であるがサービスが抑制されて在宅で必要な援助が行えないこと、膨らむ医療保険を補う役割となっているおかしさを挙げる すべての人が必要なサービスを利用できる社会を目指し、井手英策さんが唱えるベーシック・サービス論が紹介されて興味深かった 2022刊

  • joyjoy さん

    介護保険制度、20数年の間にこんなとんでもないことになっていたとは。そもそも介護サービスを保険制度にしたのが、その他の社会保障もすべて保険制度にしていくための足掛かりだった?とは。と、読んでいてショッッックの連続。年をとること、死ぬこと、介護、自立、、、もっと自分ごととして考え、関心を持たねば。そして、使えない制度は見直そうよ、変えていこうよ。 タイトルから想像していた内容とはちがったけれど、これは読んでよかった。問題に物申してくれてきた著者に感謝。

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