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サイバースペースの地政学 ハヤカワ新書

小宮山功一朗

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784153400269
ISBN 10 : 4153400262
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

インターネット上に広がる「サイバー空間」とはそもそもいかなるもので、世界はどのように繋がっているのか?その手触りを求めてサイバーセキュリティと軍事のプロが向かった先は、千葉に林立する巨大データセンター、日本サイバー史の重要地点・長崎、人知れず活躍する海底ケーブル船、北の大地のAIデータ拠点、そしてロシアの隣国エストニア。情報インフラと安全保障の要でありながら実態の見えにくいサイバー空間の「可視化」に、気鋭の研究者二人が大胆に挑んだ渾身の現場ルポ。

目次 : 第1章 「チバ・シティ」の巨大データセンター―千葉ニュータウン(小宮山功一朗)/ 第2章 日本がサイバースペースと初めて繋がった地―長崎市(小宮山功一朗)/ 第3章 ケーブルシップの知られざる世界―長崎市西泊(小宮山功一朗)/ 第4章 AI時代の「データグラビティ」―北海道、東京(小宮山功一朗)/ 第5章 海底ケーブルの覇権を巡って―新たな戦場になる海底(小泉悠)/ 第6章 ポスト帝国のサイバースペース―エストニア、ロシア(小泉悠)

【著者紹介】
小宮山功一朗 : 一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター国際部部長として、サイバーセキュリティインシデントへの対応業務にあたる。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。国際組織FIRST.Org理事などを歴任。博士(政策・メディア)

小泉悠 : 東京大学先端科学技術研究センター(国際安全保障構想分野)准教授。専門はロシアの軍事・安全保障。著書に『「帝国」ロシアの地政学』(東京堂出版、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 24年6月。24年末、バルト海で海底通信ケーブルが2か所切断され、切断された時間帯にロシアの港から出港して付近を航行していた中国船が監視対象になっているとの報道があった。この種の話は日常茶飯事で、海底で錨を引きずってケーブルを損傷させる手口があるらしい。25年には中国の大学が海底ケーブルを切断する装置の特許を出願をしていたとの報道もあった。スマホを見ていると通信は無線との印象があるが、海外との通信において人工衛星経由は全体の1%に過ぎず、ほとんどは海底ケーブルが使われているのだとか。地理的制約は免れない

  • 特盛

    評価3.2/5。サイバースペースは触れない空間だがその基盤はハードなくしては成り立たない。データセンター、海底ケーブルといったインフラの実情は、悪意の前にはかなりぜい弱だとの印象。ケーブルを広い海に縦断させるって凄いことだと思ったけど、実は電信の時代、1900年くらいから人類は縦横無尽に引いていたのは驚きであった。地球電力の2%がデータセンターで消費されていること、光ファイバーケーブルの盗聴の可能性や、ケーブル敷設船の実態、インフラに攻撃を受けた後の回復力が重要である点など知らないこと多かった。

  • kei-zu

    サイバーパンクの嚆矢となったSF小説「ニューロマンサー」の冒頭になぞらえて、本書は「チバ・シティ」から始まる。ただし、訪れるのは成田空港近くの印西市の巨大データセンターだ。現代のサイバースペースを支える各地を訪れた上で、それらに対する軍事戦略上の指摘を重ねる。見えないが「確実にある」データ空間のあり方を興味深く思う。

  • とも

    サイバースペースで第一章がチバシティ。まんまニューロマンサーではないか。と言うことで読まない選択肢はない。 データセンターの立地の条件、税制、法制度、地政学的リスクの低さ。海底ケーブルの危うさや置かれてる環境など。物理的実態としてのネット、サイバースペースがわかる。 知恵の働く国家や企業はそれらを取り込もうとしている。見えない戦いだ。 長崎には海底戦資料館があり、断線したケーブルなどが展示されているらしい。行ってみたい。

  • FUU

    面白かった〜。インターネッツが身近になったこの時代でも衛星を使った通信よりも遥かに海底ケーブルを使った通信の方が多い事には驚いた。しかも大昔から敷設してんのもすごいな。データセンターや海底ケーブルなど安全保障の面からは防衛するべき存在が確実に増えている。にもかかわらず本邦は相変わらずのほほんとしているようで危機感が足りないのでは。。世界中でIT化がはかられると温暖化はもはや必然と思われるが、こんだけ暑くなると人間はもう遠くない将来地球には住めなくなる時が来るだろうな。。

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