語られざる占領下日本 公職追放から「保守本流」へ NHKブックス No.1275

小宮京

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784140912751
ISBN 10 : 4140912758
フォーマット
出版社
発行年月
2022年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
小宮京 ,  
追加情報
:
320p;19

内容詳細

一九四五年八月から七年半の間、日本は独立国ではなかった。GHQの干渉は今に至るまで日本の政治に影を落としている。本書は、関係者の手記やインタビュー、遺贈文書を検証し直し、証言の少ない占領期の出来事に新たな角度から光を当てる。公職追放という“政治的な死”を避けるために、有力者らは球団を創設し、アメリカ通をブレーンにし、秘密結社に入った。追放を免れた側では、首相の座をめぐって政治史が修正され、現在まで続く「保守本流」の系譜が巧妙に形作られていく。戦後史と日米関係の捉えなおしを迫る、俊英による力作。

目次 : 序 「あのお話はなかったことにして下さい」/ 第1章 広島カープの生みの親・谷川昇の軌跡/ 第2章 「バルカン政治家」三木武夫の誕生/ 第3章 フリーメイソンと日本の有力者たち/ 第4章 田中角栄伝説と戸川猪佐武『小説吉田学校』/ おわりに 「道義のない民主主義はありません」

【著者紹介】
小宮京 : 1976年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、青山学院大学文学部教授。専門は日本現代史、政治学、オーラル・ヒストリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • パトラッシュ さん

    山崎首班事件はGHQが首相指名にまで干渉した事件として有名だが、これを田中角栄が与党総務会で批判して吉田内閣実現に奮闘した話は映画にもなった。おかげで角栄は吉田直系の保守本流とみなされて首相への道が開かれたが、実際には総務会は開かれておらず吉田に目をかけられてもいなかった。本書は『小説吉田学校』の内容変遷を検証し、全ては角栄にすり寄った戸川猪佐武の創作であり、戸川が政治的売文業者でしかなかった事実を証明する。保守本流の申し子とされてきた角栄伝説を覆すもので、日本政治史の前提が誤りだった重大発見といえよう。

  • 茶々丸 さん

    敗戦によりGHQの占領下におかれた日本。その裏面と言ってもいい出来事を掘り下げていて、興味深い。 公職追放を巡る駆け引きであったり、フリーメイソンのら日本への浸透、山崎首班事件などあまり表に出てこない話しばかりで、飽きさせない。 特に、GHQから三木武夫元首相がの評価が高く、占領期に首相に推されていたというのは知らなかった。逆にいえば、その頃から政界の上の方にいたんだな。

  • 白山手賀 さん

    後年作られた虚像を、淡々とした描きぶりで壊してゆく。白洲次郎、田中角栄、三木武夫それぞれに。

  • otmsy さん

    GHQと広島カープの関係、「クリーン」三木、皇室とフリーメイソン、『小説吉田学校』の裏側…個人的に興味が惹かれるテーマを軸に戦後史のリアリズムを実証的に描いた本でした。面白かったです。

  • bassai718 さん

    4章の田中角栄の山崎首班事件での活躍が伝説であることの論証が興味深い。司馬遼太郎もそうだけど小説という体裁を取ったものが歴史的事実と受け取られてしまうのは人が常に英雄譚を求めてしまうということかも。

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