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国鉄優等列車列伝 第2巻 東海道電車急行「なにわ」「比叡」「せっつ」「六甲」「いこま」「やましろ」「宮島」

寺本光照

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784802132893
ISBN 10 : 4802132891
Format
Books
Release Date
December/2021
Japan
Series
:

Content Description

東海道新幹線の開業前、東京〜大阪間を結ぶ旅客輸送は東海道本線がほぼ独占していた。本書ではその時代の電車急行を記述する。

21世紀も5分の1以上が過ぎた現在、東京圏と京阪神の鉄道旅客輸送は東海道新幹線の独壇場であり、在来の東海道本線となると『時刻表』でも全区間を通過する列車は寝台電車特急の「サンライズ瀬戸・サンライズ出雲」のみ。それ以外に東京〜三島、富士〜静岡、名古屋〜神戸間に電車特急が入るものの、通勤形電車が行き交う巨大な都市間連絡線といった感じで、特にJR西日本地域では愛称である「JR京都線」や「JR神戸線」「琵琶湖線」が定着しており、東海道本線の名は忘れられた存在になっているのが実情である。
 しかし、東海道新幹線東京〜新大阪間が開業する今から57年以上も前は、東海道本線が東京〜大阪間を結ぶ旅客を昼夜行ともほぼ独占しており、昼間のスターが「こだま」をはじめとする151系電車特急なら、夜の部は「銀河」など寝台急行が王座にあった。また、当時の優等列車は現在のように特急一択ではなく、特急・急行・準急の3種別から成っていた。これは、スピード・設備など、快適性の代償として支払う料金の違いによる区別だが、それとは別に特急と急行・準急とでは、利用客層にも違いがあった。
東京〜関西間急行の歴史を、おもに1960年以降の電車列車にスポットを当て記述することにする。現在でいう普通車(1960年6月30日まで、3等車、以後2等車) はもちろん、グリーン車(同2等車、以後1等車)ですら冷房のない車内。普通車は現在では稀少となった対面式の計4人掛けクロスシートで、多客時には座席奪い合いの揉め事やデッキや通路での“立席承知”は当然の全席自由席、編成唯一の冷房設備を持ち、軽食のほか寿司も摘まめるビュフェなど、若年層の読者の方々には想像もできないが、こうした列車に当時の人々は7時間以上をかけ、東京〜大阪間を移動したのである。現在の新幹線電車とはスピードや快適面で比較にならないほどの大差があり、列車内で事務仕事などしようにもできないが、その分景色を眺めたり、合席の人と会話を楽しんだりして、楽しい時を過ごすこともできた。
 そうした悲喜こもごもの想いを乗せた東京〜大阪間電車急行のほか、本書では類似した編成の車両を使用する名古屋〜大阪間や関西〜山陽間電車急行、それに同時期に活躍した東京〜名古屋間電車急行や修学旅行電車も取り上げた。

【著者紹介】
寺本光照 : 昭和25(1950)年1月22日、大阪府八尾市に生まれる。甲南大学法学部卒業。鉄道友の会会員。小学校教諭・放課後クラブ指導員・高齢者大学校講師を経て、現在はフリーの鉄道研究家・鉄道作家として著述活動に専念。鉄道友の会会員(阪神支部監事)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kaz

    この本でも、根府川のあたりは良い撮影ポイントらしい。車両よりもむしろ1960年代の周囲の雰囲気が新鮮に感じられる。図書館の内容紹介は『全国の思い出深い名特急・急行列車の歴史を、当時の時代背景、豊富な写真とともに解説。第2巻は、東京〜大阪間の電車急行、東海道と山陽路を走り抜けた153系電車急行を取り上げる』。

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