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世界史のリテラシー 「ロシア」は、いかにして生まれたか タタールのくびき 教養・文化シリーズ

宮野裕

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784144072963
ISBN 10 : 4144072967
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
宮野裕 ,  

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Book Meter Reviews

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  • アキ

    プーチン大統領のウクライナ侵攻の理由に「タタールのくびき」が鍵になる。10世紀半ばキエフを首都としルーシ国家は、現在のヨーロッパ・ロシア、ウクライナ中・西部、ベラルーシから成っていた。13世紀からおよそ2世紀半モンゴル人による支配下におかれ、タタールのくびきと呼ばれ、1480年ウグラ川での対峙後、ロシア統一国家がタタール人から独立を果たした。その後1654年正式に全ロシアの専制君主と定められた。全ルーシの所有権がロシアにあると1493年大公イヴァンが主張した。その頃からボタンの掛け違えが起こったのだ。

  • まーくん

    二世紀半に及ぶモンゴル=タタールのくびきを脱したルーシー国家は基本的にはウラル山脈より西側にモスクワを中心として広がる国で、15世紀末から16世紀初頭に成立したと言われている。これらの国々の中でモスクワが競合諸国を追い落としながら地域の中心となり、イヴァン三世の時代にロシアが成立する。そもそも「タタールのくびき」とはどんなものか?全く理解が及んでいなかった。西方(欧州)の遠征から戻ってきたバトゥ率いるジョチ・ウルス集団はヴォルガ川下流域に居座り都市サライを建設、宗主国としてルーシーを間接支配する。⇒

  • 榊原 香織

    ロシア史(10〜14中心)から、ウクライナ戦へ言及。 平易な書き方ながらスッと理解できないのは、ロシアの形成自体があやふやだからか? リトアニアが巨大で、ウクライナも飲み込んでいた時代があったことがむしろ驚き

  • aika

    240年に及ぶ侵略でロシアに傷痕を残したとされるタタールのくびき。モンゴルの支配と片付けられない複雑な経緯についていくのが一苦労でした。モスクワ公国がタタールを利用して周囲を競り落とし勢力を拡大していったこと。そしてタタールで内紛が起き独立のチャンスがきても、ルーシは蜂起せずその支配を認め続けた点は印象深いです。ビサンツとの関係悪化から正教会が庇護を公国に求めたことを機に、政教が強く結ばれたことも初めて知りました。「一般論ではない、個としてのロシア理解がまずは大事」との後書きが、重みをもって胸に響きます。

  • サアベドラ

    12世紀後半〜16世紀頃まで、ルーシ諸公国がジョチ・ウルス(キプチャク・カン国)の支配下(いわゆる「タタールのくびき」)でいかにしてモスクワを中心とした「ロシア」に再編されていったかを解説するリブレット。2023年刊。プーチンのロシアが主張する「全ルーシの一体性」はあくまでルーシ正教会による理念上の存在であり、イヴァン3世が現在のロシアの原型を作り出した時点では政治的に存在していなかった(キエフを中心とする南西諸公国はリトアニアの支配下にあった)。マイナーな時代・地域の話だがよく噛み砕いて書かれている。

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