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霊魂の民俗学 日本人の霊的世界 ちくま学芸文庫

宮田登

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480511935
ISBN 10 : 4480511938
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
宮田登 ,  

Content Description

出産・七五三・成人・結婚・葬送など日本人が経験する人生儀礼や、各地に伝わる習俗や祭りのなかには、いかなる「霊魂観」が反映されているのだろうか。本書は、ミロク信仰から都市伝説までの多様な事例とともに、霊魂という実在が「この世」と「あの世」のあいだを往還するという日本独特の世界像と、その移動にともなって不安定になる霊魂をおちつかせるためにも儀礼が必要とされたことを説く。迷信の一言では片づけられない、日本の生活文化にいまも息づくアニミズム的心性を解明した宮田民俗学の真髄。講演記録を中心に編集された、平明な語り口による一冊。

目次 : 1 日本人の一生(日本人の一生)/ 2 神・妖怪・祭り(神と妖怪の民俗学/ 祭りのコスモロジー)/ 3 女・子供・老人(女の霊力/ サブカルチャーとしての老人文化)/ 4 現代社会と民俗学(ミロクと世直し/ 「血」と「スジ」)/ 補論 日本人の霊魂観と仏教

【著者紹介】
宮田登著 : 1936‐2000年。神奈川県生まれ。東京教育大学文学部卒業。同大学大学院修了。筑波大学教授、神奈川大学教授を務める。その関心は民俗学から日本史学、人類学等、周辺諸学におよび、研究の成果は国内外で評価された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ゆう

    なかなか面白かった。七五三の行事やお盆など、人生の節目の行事は異界・霊魂と深く結びついており、その面から色々なことを話している。確かに深く考えてはいないけど魂を信じているし、お墓に手をあわせるときは、幼いときは漠然と先祖に手をあわせていたものの、祖母が亡くなった後では祖母に手をあわせる感覚になっていて、「柳田國男は先祖は祖父、曽祖父ぐらいまでであろうと述べてい」たことに納得する(205頁)。

  • Olive

    全国で民俗学の講演をした口述記録. 信仰に関係なく,我々は神や霊を拝する精神をもつ.自然科学が発達したこんにちにでも,お盆や祭り,人生の通過儀礼でそこかしこに宿る霊性を認める精神を介さずには語れない. こういった諸行事の奥にある霊性は日本人が生きている限り共有できる深層心理であると宮田氏はいう. 地域の便所の神様と女の出産との結びつきなど,おもしろかった.鈴木大拙の『日本的霊性』や西田幾多郎も出発点は同じところからなのかもしれないなぁ.これらの比較は,老後の楽しみとしよう

  • noko

    水子地蔵が流行してとあり、私は知らず驚いて調べたら、確かに1970年代にオカルトブームに乗って発明された水子供養とあった。出産の時産小屋に隔離して産んだ。血を恐れる伝統があり、ケガレているから。関東では出産が近づくと、便所掃除しろと勧められる。安産になると言われていた。確かにこの話は祖母から聞いた事がある。七五三はデパートの企画で、7歳にやれば十分だったのに、753として晴れ着を売った。昭和30年までは七五三を意識しない地域があったが都会の風習が田舎に入った。お葬式に黒を着るのも明治40年代〜。迷信て嫌。

  • あんぱん

    著者の言葉の選び方や考察の仕方が思いやりがあって好き。 民俗学者ってロマンティックな人多い感じがする。

  • すが

    人生における節々のお祝いや行事ごと、冠婚葬祭の根底にある人の願いや信心の話 なかなかおもしろかった

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