春の先の春へ 震災への鎮魂歌 古川日出男 宮澤賢治「春と修羅」をよむ 宮澤賢治ブックス

宮沢賢治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784903500706
ISBN 10 : 4903500705
フォーマット
出版社
発行年月
2011年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
61p 19cm(B6)

内容詳細

目次 : 宮澤賢治『春と修羅』より(永訣の朝/ 無声慟哭/ 報告/ 青森挽歌/ 春と修羅)/ 古川日出男/ 虹の声(小池昌代)/ 日出男に声を借りる賢治に言葉を借りる日出男、ふたりの心の火、響き(管啓次郎)

(「BOOK」データベースより)

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(NHKラジオ)で方言で表現することを語ら...

投稿日:2021/04/25 (日)

(NHKラジオ)で方言で表現することを語られていたときに、あまり詩を方言で朗読されることがないが、賢治の詩に言及していたと思う。それを聴いて、本書を買っておいて、すっかり忘れておりやっと読んだ。 賢治の心象スケッチは彼特有のものすごい想像力と創造力で、感覚的で文字で読んでもわたしの言語能力、想像力では及ばない。 朗読を体験することは確かに意味のあることだと思った。 この人の朗読はストレートに伝わりスケッチが奥行きを持って広がり、映像として動き出した気がした。古川氏の朗読で蘇る賢治は若い、血のたぎる若者だ。 モラトリアムと揶揄された賢治ではなく、若く正義感の強い感じやすい若者といった風だ。 賢治は確かに雨ニモマケズだけではない。最愛の妹、としこを書いたものだけでもない、と思った。

izkeiske さん | 岡山県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • あじ さん

    規則正しい呼吸のように刻まれていた言葉が、どしゃ降りの雨のように降り、大地に穴を開ける勢いになったり。優しく背中をさすってくれるような、声色で囁いたり。彼の声を色で表現したら、オーロラのような感じかもしれない。様々なシュチエーションで聴きたい朗読です。

  • 不識庵 さん

    朗読を聴きながら読むと、賢治さんが古川氏の声帯を借りてそばに来てくれたような気がした。読み終える(聴き終える)と賢治さんは後ろ姿だった。黒いコートを着てボーラーハットを被っている。手には革のトランク。去り際に少し私を振り返って、にやりとアルカイックスマイルを浮かべた。

  • Bartleby さん

    東北出身の作家古川日出男による宮沢賢治の詩の朗読。読みなれた詩も自分以外の人の声を通して読まれることで改めて新鮮なものとして感じることができた。一番印象的なのは「青森挽歌」だろうか。この詩にこんなにも色々なものの「声」が溢れていることを、この朗読を聞くまであまり意識できていなかったと思う。

  • ぐうぐう さん

    朗読とは、活字という肉体に血を流す行為、もっと言えば、魂を宿す行為なのだ。それは、言葉を信じていないということではない。ときに言葉だけでは足らず、声に出すことで、より響き、より届くことがあるということ。古川日出男が読む宮澤賢治、その行為の動機は、あの三月の震災にある。福島の子である古川の、その凜とした誠実な声は、東北の子である賢治の詩に特別な意味を与え、震災後に生きる私達を、春の先の春へ連れて行く。

  • メセニ さん

    活字を目で追うだけではわからなかった賢治の言葉が、古川日出男が発する声音やリズムによってすとんと体内に入ってくる気がした。こんなにもポリフォニックに言葉が連なり絡み合っていることにも驚かされる。とても音楽的だ。声に乗せることで初めて感じられることがあり、古川日出男の作品がそもそもそういう性質のもだと思い出し、いや、言葉とは本来そういうようなものかもしれないと強く意識させられた。

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人物・団体紹介

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宮沢賢治

1896年、岩手県花巻生まれ。盛岡高等農林学校卒。農学校で教鞭を執るかたわら、意欲旺盛な創作活動をする。30歳の時に農学校を退職、独居生活に入る。羅須地人協会を設立、農民講座を開く。青年たちに農業を指導したが、肺を患って病臥した。1933年、肺病により死去。生前に詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い

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