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平熱のまま、この世界に熱狂したい ちくま文庫

宮崎智之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480439635
ISBN 10 : 4480439633
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

注目の文芸評論家、エッセイストによる等身大の言葉で日常を鮮やかに描いた文章集。増補を加えて待望の文庫化。解説 山本貴光・吉川浩満

【著者紹介】
宮崎智之 : 1982年、東京都生まれ。文芸評論家、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • はっせー

    本書は宮崎さんのエッセイになる。宮崎さんは過去に離婚経験があり、そしてアルコール依存症になり、そこから復帰された方。そんな宮崎さんが描くのは「弱さ」。様々な角度から「弱さ」について語っている。思うことは文章が優しいという所。強くて正しい言葉がずらって並んでいるような文章ではなく、優しくて言葉を探り探り選んだ文章になっている。その文章が読んでいてとても心地よい。例えるなら博多のやわいおうどんを食べたときの感覚に似ている。疲れたときにあの味とやわさを味わうと癒されますよね!それと似ている😊

  • いっち

    ゼロを作る理論が良かった。荷物を持つとき、5対5でつらさを分配するより、10対0で一人を楽させる考えだ。他にも、車の同乗者が疲れてるなら運転手以外は寝てよかったり、自分の仕事が終わったなら残業せずに帰ってよかったりも、この理論に該当する。「誰かがつらい思いをしているとき、みんながみんな同じようにつらくならなければいけない、といった空気が日本にはある」と著者は言う。確かにそうだと思った。ゼロを作れる何かを持つことが重要だろう。ゼロを作れる何かがあれば、つらいときは誰かに頼りやすいし、自分もゼロになりやすい。

  • 阿部義彦

    ちくま文庫、6月の新刊。初めて知る著者。題名と表紙に惹かれて、そして裏見返しの紹介文にフィッシュマンズが。文芸評論家と有ります。私より20年下の世代ですが、良かったです。巻頭の0(ゼロ)を作る理論からして、新鮮で、他人を思いやる優しい人なんだと思った。酒と煙草に溺れる日々から、煙草を辞め、膵臓炎にかかり酒を辞め、一度離婚を経験し文字通りゼロになりましたね。3章「弱き者たちのパレード」が特に響いた。吉田修一さんが好きだからのこの題名かな?編集者に、拍手。弱者に焦点を当ててかつ笑わせる。ヤブイヌ最高!

  • 里愛乍

    はじめましての作家さん。筆者の半生も含めて日常を綴るエッセイ集。タイトルからも分かるように、言葉の運びが実に巧み。強くはない(自称)でも優しいそんな彼の持論には共感を覚えるものも多々あった。また、好きな作家や読みたいと思ってる作品からの引用も嬉しい。とりあえず、近いうちに川端康成は読みたいと思った。

  • Porco

    本年最も惹かれた書題。「平熱のままこの世界に熱狂していたい」そのまま受け取るとそんな無茶なことを…とは思うが、この言葉を知ってたまに考えるにつれ座右の銘にしたいくらい惹かれてしまった。当事者として向き合うにはそれ相応こちらの熱も必要であるが、一定温度の温度に達すると視野狭窄に陥りむしろ見失ってしまう。といって、理性的に見るために距離を置くとそれはそれで見えないものも出てくる。あるがままを楽しむには平熱でありつつ熱狂するという、光と闇を行ったり来たりできるやつが1番強い理論を実践することが肝心なのだ。

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