「立方体が描けない子」の学力を伸ばす PHP新書

宮口幸治

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569853239
ISBN 10 : 4569853234
フォーマット
出版社
発行年月
2022年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
237p;18

内容詳細

立方体の模写は、標準的な子どもであれば大体7歳から9歳までの間にクリアする課題である。しかし著者は少年院に、立方体が描けない中学生や高校生が数多く収容されていることに気づく。「見たり聞いたりする力の弱さが非行の原因なのでは?」と考え、認知機能を強化するトレーニング法を探すも、適当なものが見当たらない。「これは自分で作るしかない」と腹をくくり、周囲の協力も得て、社会性や身体性をも伸ばす教材「コグトレ」を考案。本書ではその内容と、少年たちがトレーニングで変化したプロセス、さらに子どものモチベーションについて親に知っておいてほしいことを綴る。

目次 : 第1章 立方体が描けない子どもたち(精神科外来には本当に問題がある子は来なかった/ 少年院で立方体が描けない少年に出会う ほか)/ 第2章 困っている子どもの特徴(困っている子どもの特徴5点セット+1/ 認知機能の弱さ ほか)/ 第3章 非行少年たちへのトレーニング(大学病院で自由な時間ができてしまった/ 子どもにReyの図を描かせた医師はいなかった ほか)/ 第4章 困っている子どもたちへの具体的支援(社会面、学習面、身体面の3方向からの包括的支援/ 学習面のコグトレ、認知機能強化トレーニング ほか)/ 第5章 子どものやる気を引き出すためのヒント(子どもに勉強させたかったら、親が勉強すればいい/ 学習の集中力を付けるには ほか)

【著者紹介】
宮口幸治 : 立命館大学産業社会学部・大学院人間科学研究科教授。医学博士、児童精神科医、臨床心理士。京都大学工学部卒業、建設コンサルタント会社勤務ののち、神戸大学医学部医学科卒業。大阪府立精神医療センター、法務省宮川医療少年院、交野女子学院医務課長などを経て2016年より立命館大学教授。困っている子どもたちを教育・医療・心理・福祉の観点で支援する「日本COG‐TR学会」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • きみたけ さん

    著者は立命館大学産業社会学部教授の宮口幸治先生。「コグトレ」第一人者の著者が、立方体が描けなかった非行少年たちがいかに立ち直ったのかを解説した一冊。彼らの見たり聞いたりする力の弱さが非行の原因ではと考え、認知機能を強化するトレーニング(コグトレ)を考案、社会性や身体性を改善する教材として確立。少年たちがトレーニングで変化したプロセス、さらに子どものモチベーションについて親に知ってほしいことについて綴っています。非行少年たちだけでなく、小学生や新入社員、認知症初期のチェックにも広がって欲しいです。

  • たまきら さん

    「ケーキの切れない…」を読んで(もっと実践的な部分が知りたいな)と思っていたので、前二作の実践版のような本書を興味深く読みました。境界知能1700万人が忘れられている、という言葉に、娘の元担任の先生のおかげで速やかに発達障害の特別レッスンを受けることができた友人の娘のことを思い出しました。いまだに苦労もありますが、彼女は今専門学校で頑張っています。現場の目がいかに大切か、再確認しました。

  • かおりん さん

    認知機能強化にコグトレ。非認知能力が大切と言ってもなかなか一般には理解しにくい。いわゆるグレーゾーンの子というのは本当に増えている。それは1歳児からでも違いが分かる。勤務する園でもかなりの割合でいるし、困っていることを理解できない保護者は多い。集団生活の中である程度順応できても学習が入ってくるとまた大変。親も特性があれば勉強する習慣なんてつかない。社会性や感情コントロールなどカテイデできないことを先生が担うのはとっても大変。上手く支援がはまれば子どもは伸びる。

  • ta_chanko さん

    知的障害には分類されないが、日常生活や社会生活を営むうえで支障や困難が生じる「境界知能」に該当する人が、日本には1700万人も存在し、ほとんど理解も支援も得られないまま放置されている。結果、非行や犯罪に走ったり、進学や就業においても上手くいかずに社会から脱落してしまう人も少なくない。少子化が進む現在、早い段階でそれを発見し、この本で紹介されているコグトレなどで訓練し、社会的な能力を身に付けていくことが不可欠。「境界知能」の人だけでなく、それぞれのレベルにおいて、すべての人に必要な支援。

  • のり さん

    ケーキの切れないシリーズの著者が、ケーキの切れない少年たちに具体的にしてきた、認知機能のトレーニング、つまりコグトレの紹介本。認知機能が弱いということがわかっても、具体的な支援となると、何をさせれば?と困っている親御さんや教育現場に役立つ情報でした。小学校や特別支援学校でも取り入れられているそうで、実際に効果があるというデータもあって、興味深い。

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