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折口信夫

安藤礼二

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062192040
ISBN 10 : 4062192047
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

折口信夫とはいったい何者であったのか?生涯の「謎」を解き明かし思想の全体像に迫る、決定版折口論。

目次 : 第1章 起源/ 第2章 言語/ 第3章 古代/ 第4章 祝祭/ 第5章 乞食/ 第6章 天皇/ 第7章 神/ 第8章 宇宙/ 列島論/ 詩語論

【著者紹介】
安藤礼二 : 1967年、東京都生まれ。文芸評論家、多摩美術大学美術学部准教授。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代は考古学を専攻する。出版社の編集者を経て、2002年「神々の闘争―折口信夫論」で群像新人文学賞評論部門優秀作を受賞、批評家としての活動をはじめる。2006年、折口の全体像と近代日本思想史を問い直した『神々の闘争折口信夫論』(講談社)で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2009年には『光の曼陀羅 日本文学論』(同)で大江健三郎賞と伊藤整文学賞も受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • HANA

    折口信夫というとマレビトや常世等の独特の民俗学で語られる事が多いが、本書は彼の思想の背景を探ったもの。内容は広範で、若かりし頃の新仏教運動との関係から教派神道、さらには民俗学や国文学まで多岐に渡る。その為、折口信夫という個人の思想史を越えて、日本の精神史、の様相を呈しているよう。近代仏教史はそれなりに習ったはずなのに藤無染は初めて聞いたし、西脇順三郎や井筒俊彦との関係も初めて知るなあ。独自の地歩を屹立しているような折口信夫の世界であるが、それが受けた影響もしくは与えた影響の大きさがとても面白く感じる。

  • koji

    浩瀚な書籍ですが、読み応えがあります。安藤による折口信夫論の特色は、折口の学問の変遷に影響を与えた人々を隈無く渉猟した上で、その表現を解釈し「折口信夫とは何者か」を探求するもので、本書はさながら日本近代思想史になっています。私には、このアプローチは親和的で、飽きずに読めた一因と思います。さて安藤が言う折口とは何者か。それは「古代(原初の時間と空間)を反復し、反復に宿る終末の恐怖と創生の魅惑から近代文学を構築した人」。難しい表現ですが、ここを出発点に折口を追いかけ、いずれ「死者の書」に挑戦したいと思います。

  • にしの

    一年越しぐらいで読破。折口信夫の営為を多様な文脈から読み解き、いまなお眠る古代の秘層と向き合っていく。同じ地点を志向して同一の構造を立て、生涯をかけて本を遺していった古今東西の作家・学者・研究者の営みを、玉の獅フようにつなぐ。

  • Kyohei Matsumoto

    折口信夫が影響を受けた人や作品を時代背景などを通して縦横無尽に深く"批評"していく本。この本を読めば折口信夫だけでなく、日本近代思想や日本宗教の歴史、日本芸術なども多角的に理解することができる。そのくらい折口信夫はあらゆる領域に影響を与え続けた巨人であったということだ。引用も豊富で日本思想近辺に関心がある人には必ず読むべきで、ここからまた様々な読書にまたつながっていく、一つのハブとしての機能を備えうる本だと思われる。この本から次の読書を開始せねばならない。

  • せっぱ

    折口の上京直後の交友関係や活動が複数の資料から浮かび上がってくる。海外からの思想や言語学等を折口が精力的に吸収し,自論にまとめ上げてゆく経緯がとても興味深い。取り組んだ範囲が幅広く,独自の解釈が進む前に別のテーマへ繋がっていく印象を受けた。参考文献数が非常に多いので,そちらも読んでいきたい。折口も訪ねた「出雲国風土記」に登場する加賀の「潜戸」について,ラフカディオ・ハーンが「子供たちの霊の窟で」を書きあげた経緯は面白く,原文を読んでみたくなった。柳田がハーンの著作に興味を示していたとも。(第八章 宇宙)

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