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戦争とバスタオル

安田浩一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784750517100
ISBN 10 : 4750517100
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

タイ、沖縄、韓国、寒川(神奈川)、大久野島(広島)―あの戦争で「加害」と「被害」の交差点となった温泉や銭湯を各地に訪ねた二人旅。心を解きほぐしてくれる湯にとっぷり浸かりながら、市井の人の言葉を丁寧に拾いあつめた比類なき湯けむりエッセイ。風呂から覗いた近現代史。

目次 : 第1章 ジャングル風呂と旧泰緬鉄道―タイ/ 第2章 日本最南端の「ユーフルヤー」―沖縄/ 第3章 沐浴場とアカスリ、ふたつの国を生きた人―韓国/ 第4章 引揚者たちの銭湯と秘密の工場―寒川/ 第5章 「うさぎの島」の毒ガス兵器―大久野島/ 付録対談・旅の途中で

【著者紹介】
安田浩一 : 1964年生まれ。産湯は伊東温泉(静岡県)。週刊誌記者を経てノンフィクションライターに。『ネットと愛国』(講談社+α文庫)で講談社ノンフィクション賞、「ルポ 外国人『隷属』労働者」(月刊「G2」記事)で大宅壮一ノンフィクション賞雑誌部門受賞

金井真紀 : 1974年生まれ。テレビ番組の構成作家、酒場のママ見習いなどを経て2015年より文筆家・イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • fwhd8325

    後半になるにつれて、かなりショックな展開になりました。もう少し気楽に読めるものかと思っていましたので、驚きました。私たちは都合のいいように歴史を歪めてしまっているのではないか。加害者と被害者。双方の側面から考えることが必要であるにもかかわらず、それに目をつぶってきていたのではないだろうか。戦時中毒ガスをつくっていた藤本さんの話は、その言葉を読み違えてしまったのではないかと、何度も読み返しました。そして、藤本さんの思いを読んだときは涙が溢れました。

  • syaori

    日本と戦争、特に「加害」の歴史を考える本。タイの泰緬鉄道や毒ガス製造工場のあった大久野島等への旅から感じたのは、原爆など日本の受けた被害・惨禍に対し日本が起した被害・惨禍はあまり語られていないということ。同時に、日本軍が遺棄した毒ガスが今世紀にも被害者を出していることや「日本人として」裁かれた朝鮮人元戦犯者への補償など、現在もまだ戦後は終っていないという事実を、毒ガス製造で障碍者となった人の「単なる被害者じゃない」「加害者でもある」という戦争の救われなさを象徴する言葉を、重く受け止めなければと思いました。

  • とよぽん

    戦争加害に目を向ける貴重な本。表紙カバーとタイトルの印象よりもずっと重く深刻な歴史が、5章にわたって明かされる。日本は戦争被害を継承することに力を入れているが、他国の人々への戦争加害の事実こそ認め、継承していくべきだと思った。寒川や大久野島で毒ガスを作らされた徴用工、日本人も、戦争の加害者であるとともに肺や気管の健康を害された被害者でもある。安田浩一さんと金井真紀さんの抜群のコンビネーションが血の通ったルポを作り上げた。当初の企画は、世界の温泉を巡りその歴史や文化を発掘するというものだったそう。

  • 読特

    「海のない湘南」寒川町、「うさぎの島」大久野島。化学兵器の製造はどうやっても正当化できない。今はなき銭湯「すずらん湯」、海を一望できる「小沓の湯」。お風呂に入ったつもりでしみじみ歴史を考える。本書の企画を満喫する。沖縄県にただ一つ残る銭湯「中乃湯」。採算度外視、切り盛りするのは1933年生まれのシゲさん。沖縄戦、そして戦後。先の大戦がここにもたらしたもの。忘れさせぬよう続いて欲しい。安田さんの粘り強い取材。想像をかきたてる金井さんのイラスト。語りのリレーはシームレスに流れる。著者のお二人と亜紀書房に感服

  • たまきら

    昔アメリカ人(金髪碧眼だが中国語堪能)と北京から西安まで旅した時に、中国のおじいちゃんたちにお茶をご馳走になりながら、戦争の話をしたのを思い出しました。くつろいでいるのか、緊張しているのかわからない時間だったけれど、おじいちゃんたちに会えてよかった。友人は疲労困憊してましたけどね。朴訥とした語り口は嫌いではありませんが、紀行ものにしては重く、戦争物にしては軽いノリにちょっと戸惑いました。

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