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ISBN 10 : 4883035298
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いまは忘れられた、ドイツ語を日本語の語順でならべて助詞などでつなげた「てにはドイツ語」とは、ドイツ語で医学教育がおこなわれるという、きわめて特殊で限定的な場で発生し、流通した言語変種といえる。「てにはドイツ語」による教科書も出されている。この言語変種をめぐって、日本医学界ではいかなる議論がなされたのか。「医学のナショナライズ」「ナショナリズムの医学」「日本医学」「大東亜医学」、敗戦後の「アメリカ医学」=アメリカ英語への転換、それは、近代日本語のあり方のみならず、学知のあり方までをもうかびあがらせるものである。日本医学と「言語的事大主義」。
目次 : 序章 近代日本と「てにはドイツ語」/ 第1章 「てにはドイツ語」の発生/ 第2章 問題化する「てにはドイツ語」とエスペラント―一九一〇年代後半における医学界の言語問題/ 第3章 浸透する「てにはドイツ語」/ 第4章 再問題化する「てにはドイツ語」―一九三〇年代から一九四〇年まで/ 第5章 医学用語統一への道と医師試験用語問題/ 第6章 「大東亜共栄圏」のなかの「てにはドイツ語」/ 終章 「てにはドイツ語」の終焉―ドイツ語から英語へ
【著者紹介】
安田敏朗 : 1968年神奈川県生まれ。1991年東京大学文学部国語学科卒業。1996年東京大学大学院総合文化研究科博士課程学位取得修了。博士(学術)。現在一橋大学大学院言語社会研究科教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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