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「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本 角川新書

安田峰俊

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784040824871
ISBN 10 : 4040824873
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

彼ら(逃亡実習生)は自らをボドイ(兵士)といった―――。
国からは「高度」と見なされない、圧倒的多数(外国人労働者)の世界。
絶対的な弱者でも敵でもない彼らの「現実」に追ったディープルポ。
ポストコロナのボドイを追った新章も収録。

日本政府をはじめ、公的機関が使用している言葉、「高度外国人材」。
ならば、国の定義とは真逆の人材も存在する。そして、日本社会はそのような「『低度』外国人材」にこそ強く依存し、彼らを必要としているのが実態だ。
既に稼げない日本に見切りをつける中国人は多く、外国人労働者の主役はベトナム人に移行している。
生身の彼らは紋切り型の報道で語られるような絶対的な弱者や被害者でもなく、陰謀をたくらむ存在でもない。
中国、ベトナム、日本各地を回り、実態に迫る!

われわれは記号としての弱者や敵を想定していたのに、いたのは人間だった。
■害獣と外来種を狩るボドイたち
■「自動車窃盗は彼らの今年の流行です」
■日韓台中のベトナム花嫁争奪戦

【目次】
はじめに
第一章 コロナ、タリバン、群馬県――隣人は平和な「イスラム原理主義者」
第二章 「兵士」たちの逃亡と犯罪――主役は中国人からベトナム人へ
第三章 頼りなき弱者――ベトナム「送り出し」業者に突撃してみれば
第四章 「低度」人材の村――ウソと搾取の「破綻した制度」
第五章 「現代の奴隷」になれない中国人――稼げない日本に見切りをつけるとき
第六章 高度人材、低度人材――「日本語だけは上手い」元技能実習生
第七章 「群馬の兄貴」の罪と罰――北関東家畜窃盗疑惑の黒い霧
おわりに
新  章 ポストコロナ時代のボドイたち
主要参考文献

※本書は2021年3月に小社より刊行した単行本を加筆修正の上、新書化したものです。

【著者紹介】
安田峰俊 : 1982年滋賀県生まれ。紀実作家。主に中華圏をフィールドとする。立命館大学人文科学研究所客員協力研究員。立命館大学文学部史学科東洋史学専攻卒業後、広島大学大学院文学研究科博士前期課程修了。2018年に『八九六四「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)で第5回城山三郎賞、19年に第50回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • おかむら

    技能実習制度で日本に働きに来ている外国人のルポ。かつては中国人が多かったけど最近はベトナム人が多数だそう。日本に暮らす外国人を紹介する類のテレビ番組には絶対に取り上げられないであろう人たちのリアル実態を「可哀想」または「物騒な」という2種類解釈で片付けちゃうんでなく、もっと深掘り。第6章の「日本語だけは上手い」元実習生の中国人范くんの話がめっちゃ面白い! 北関東のベトナム人「群馬の兄貴」の章も興味深い。北関東のベトナム人に関しては続編も出てるので読んでみようっと。安田峰俊はハズレ無し!

  • bapaksejahtera

    昔外国人違法労働問題で主役だった中国人が、彼らの経済発展と日本経済の縮小で主役の座をベトナム人に譲り渡した。元々中華圏を題材とするルポライターである著者が、この問題に焦点を移した本書。コロナ時代の前著に若干の章を加えての再刊である。表題は無論「技能実習生」の名目で日本の若者が忌避する3Kの低賃金労働を担わせる同制度の問題点が浮き彫りになるや、新たに創設した「高度外国人材」制度の滑稽さを借用しての反語。本書では欺瞞的労働力移入の中ではみ出たベトナム人の自称「ボドイ(兵士)」の実情を中心に追う迫真のルポである

  • 261bei

    新書版で読了。「低度」外国人材は、政府が推進したがっている「高度外国人材」に引っかけた著者の造語だが、実際、「高度外国人材」は先進諸国間で取り合いになるのであって、日本に来たがるのは「低度」の人材の方が多い。そして彼らは「低度」である。著者はカイジに喩えているが、日本に行きさえすれば儲かると甘い考えで人生一発逆転を狙って借金して渡航して身ぐるみ剥がされるわけである。それにもかかわらず、日本社会は彼らに依存している(技能実習生の低賃金労働にどれほどの企業が支えられていることか)。

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