風と木の歌 童話集 偕成社文庫

安房直子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784036526208
ISBN 10 : 4036526200
フォーマット
出版社
発行年月
2006年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
19cm,221p

内容詳細

ききょう畑の染め物屋で指を染めてもらったぼく。子ぎつねの言う通りに、指で窓を作ると、もう2度と会えないと思っていた女の子の姿が見えた…。教科書でお馴染みの「きつねの窓」をはじめ、珠玉の短編8編を収録。

【著者紹介】
安房直子 : 1943年、東京に生まれる。「目白児童文学」「海賊」を中心に、かずかずの美しい物語を発表。『北風のわすれたハンカチ』『風と木の歌』『遠い野ばらの村』『山の童話 風のローラースケート』『花豆の煮えるまで―小夜の物語』で多くの賞を受賞。1993年永眠

司修 : 1936年、前橋市に生まれる。主体美術協会会員。タブローで毎年各地に展覧会をおこなうほか出版美術に深く関わり、ブックデザインや絵本の分野で多彩な活躍をする。講談社出版文化賞ブックデザイン部門・小学館絵画賞等を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やすらぎ さん

    桔梗が開く頃、青く染まった指先で作る菱形の窓を覗いて白い影を探している。昼の月を見失ってしまったから。…空に筆をかざしてごらん。空色を描けるから。風の色だって染めることができるから。海の広がりも波の輝きも遠い水平線や微かな潮の香りも。…こぶしの花のようなカモメが夏の砂浜で待ちわびる。赤い実が落ち蕾が綻べば飛び立つから。…深い深い井戸の水面に映る雲と月。…慌ただしい日常を一瞬でも忘れさせてくれる、やわらかでほっこりする安房直子さんの物語が好きです。涼しさや切なさを感じる夜、ほのかに灯る温もりに満たされます。

  • よこたん さん

    “ねえ、お客さま、ゆびをそめるのは、とてもすてきなことなんですよ。” ぼくの親ゆびとひとさしゆびは、ききょう色にそまる。もう見ることのできないはずの景色と懐かしい顔。淡く儚い夢を見たのだろうか。何度読んでもやはり「きつねの窓」の青色がじんわり染みてくる。安房さんの8つのお話は、手のひらにころんと収まるようでいて、気を緩めるとふわりと高いところへ飛んでいってしまうのだ。手をのばしても届かない願いが切ない。けれど、無かったことにはさせない、そんな力も持っている。司修さんの挿し絵がちょっとだけこわかった。

  • Shoko さん

    なんとなく寂しく、切ない。でも優しくて、美しくて儚い物語8編。読むことで、ざわついた心が静かになってくるこの感じ。悲しかったり、怒ったり。人生で起こる色んなことを責めたり、糾弾したりすることなく、見つめて、そのままを受け入れる姿勢がそこにはあります。「雪窓」で知った安房直子さん。この本は読友さんのおすすめで手にしました。最初は子供に読み聞かせて、次には一人でじっくりと。8編の中では私は「鳥」が好きです。広い広い空へ。2人が一緒に飛び立つところを想像しながら読み終えました。

  • Bo-he-mian さん

    すごく良かった。いま自分が読みたい物語って、まさにこれって感じ。最近のテレビドラマやアニメや、いや日本の実写映画もそうだけど、テンプレ化された表現や要素を切り貼りしたような感情誘導ビジネスコンテンツに凄まじい違和感を感じていて、物語っていつからこんなに安っぽいものになってしまったんだろう、こうじゃない本当の物語はどこへ逝ってしまったんだろうと思っていたが、やっと見つけたという感じ。同じような哀しみや優しさを描いていても、こうも違って感じるのはなぜだろうか。

  • さっちゃん さん

    何冊か安房さんの童話を読んでみて、どのお話にも他人を責めることがないのに気づく。勧善懲悪なお話なんてでてこない。泥棒した子も、約束を破った子も、嘘をついた子も優しく抱きとめられる。その大きな腕の中で自分を再生させるのだ。

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