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自粛社会をのりこえる「慰安婦」写真展中止事件と「表現の自由」 岩波ブックレット

安世鴻

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784002709734
ISBN 10 : 4002709736
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

世界的カメラメーカーが、予定された「慰安婦」写真展を突如中止。その真の理由を明らかにしようと、裁判に訴えた写真家が勝訴した。事件から5年、あたりまえのように自己検閲=自粛が広がり、日本の報道自由度ランキングは、評価対象180カ国・地域のうち72位とG7で最低となった。健全な社会のために、いま問い直す“自粛社会”の実像。

目次 : 第1章 表現はどのように消されていくのか―ニコンサロン写真展中止事件から見えるもの/ 第2章 表現者・被写体・鑑賞者、三者の権利を守るたたかい安世鴻さんに聞く/ 第3章 自粛の空気に対抗して(浮いた人になろう/ 女性国際戦犯法廷の渦/ “表現の不自由事態”をどうのりこえるか―韓国・抵抗と連帯の営みに学びつつ/ 「慰安婦」にされた女性たちに共感した少女たち/ なぜ日本社会は「慰安婦」問題を理解できないのか―現在進行形の性差別構造を生きる私たち/ 日本における排除の構造の由来―フェイク・ニュースと自粛)

【著者紹介】
安世鴻 : 写真家、韓国をはじめ東ティモール、インドネシアなどで、約20年日本軍性奴隷被害女性たちを取材

李春煕 : 弁護士、ニコンサロン「慰安婦」写真展中止事件弁護団

岡本有佳 : 編集者。風工房主宰。「教えてニコンさん!ニコン「慰安婦」写真展中止事件裁判支援の会」世話人。「表現の不自由展」共同代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • tellme0112

    忖度の前に自粛があった。metooと慰安婦問題はつながってる、と思った。ニコンか中止を決める前に、ニコンがんばれ、と応援しなければならなかった。「2チャンネルみて判断」「怒られるから」というキーワード。 自分の頭で考えろ!とにかく息子をまともな大人に育てたい、と思った。自他の人権を尊重できる、自立した大人に育てたいわ。

  • 新橋九段

    トリエンナーレ問題の、ある種前兆的な事例。日本の性差別性はまだまだ1ミリも改善していないのだな。

  • SK

    231*表紙の「忖度しない人間でいこう!」っていいね。こんな事件が起こっているなんて、知らなかった。表現の自由よりも、企業としての保身を優先したニコン。明らかな差し迫った危険がないと、集会の中止や会場の提供拒否は許されないとの最高裁判所の判断。表現の自由を奪うと、受け手の自由も奪われる。「情報の伝達と交流の場」がセットで表現の自由であり、ヘイトの自由は成り立たない。作家の赤川次郎さんも寄稿。

  • tu

    76 とりわけ日本のように、身分制社会の解体や個人意識の解放を十分に経験していないところでは、集団的な同調圧力も働いて、役所や中間団体の担当者たちが、悶着を恐れて「フェイク」を仕掛ける集団からの圧力に譲歩してしまう場合が多い。それは自立と自尊の念を描いた「自発的隷従」と言うこともできる。

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