かか

宇佐見りん

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309028453
ISBN 10 : 4309028454
フォーマット
出版社
発行年月
2019年11月
日本
追加情報
:
115p;20

内容詳細

19歳の浪人生うーちゃんは、大好きな母親=かかのことで切実に悩んでいる。かかは離婚を機に徐々に心を病み、酒を飲んでは暴れることを繰り返すようになった。鍵をかけたちいさなSNSの空間だけが、うーちゃんの心をなぐさめる。脆い母、身勝手な父、女性に生まれたこと、血縁で繋がる家族という単位…自分を縛るすべてが恨めしく、縛られる自分が何より歯がゆいうーちゃん。彼女はある無謀な祈りを抱え、熊野へと旅立つ―。未開の感性が生み出す、勢いと魅力溢れる語り。痛切な愛と自立を描き切った、20歳のデビュー小説。第56回文藝賞受賞作。

【著者紹介】
宇佐見りん : 1999年、静岡県生まれ、神奈川県育ち。現在大学生。2019年、『かか』で第五六回文藝賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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著者が中上健次の影響を受けたというのもう...

投稿日:2021/04/18 (日)

著者が中上健次の影響を受けたというのもうなずける作品。もちろん、ただマネをしているわけではない。 嫉妬や痛み、「女性」を描くのが本当にうまい。ただし、「かか」は「推し、燃ゆ」に比べてポップさが少ない分もあって、自分の痛いところ見せたくないところをえぐられるような苦痛を感じる人も多いかもしれない。そこがすごさだが。

カーク さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    宇佐美りんの最初の作品。文芸賞と三島由紀夫賞を受賞。実に華やかなデビューである。この独特の文体と小説作方に、新しい文学の期待が集まったのだろう。その後の活躍をみても、その期待には十分に応えているだろう。本作の語りは一筋縄ではいかない。うーちゃんの一人称語りのようでありながら、それは三人称客観体と交錯しあう。そもそも、これは誰に語りかけているのだろう。「おまい」と呼び掛けられるみっちゃんだろうか。ここでもまたそれは錯綜するかのようである。それでは、内なる「かか」にか。また、ここで語られる「愛」は、いたって⇒

  • starbro さん

    先日の「改良」に続いて、第56回文藝賞受賞作のもう1作を読みました。熱量や勢いは感じるものの、20歳の現役女子学生ということもあってか、あまり世界観についていけず、115頁であっさり終了してしまいました。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000256.000012754.html

  • 寂しがり屋の狼さん さん

    目の前で壊れていく母親。母と娘の関係は女と女の関係に…女性だからこそ血の繋がり、身体の繋がりを深く感じ取るのだろうか…方言なのか読み取りづらい文章も感情を書きなぐった感じを受け引き込まれてしまう。『愛』という字の中心には『心』があり、心を受けとることから愛が生まれると誰かが言っていたが、これもひとつの『愛』のかたちなのだろう。二十歳でこの作品を書き上げた著者には何が見えているのか、今後の作品も気になります。

  • うっちー さん

    才能は十分ですが、いかんせんわざと難しくしている感じです

  • ネギっ子gen さん

    <なまった幼児言葉のような言葉遣い>の独白文が綴られ、内容と軽妙にマッチ。離婚を契機に心を病み、酒飲んでは「しにたいよおう、しにたいよおう」と絶叫し暴れる、大好きだったかか(母親)に悩まされている、19歳の浪人生うーちゃんは、熊野へ旅立つ――。その地で、表紙の絵に呼応するかのように<かあかあ、とうーちゃんは叫びました。まぶたの裏に光がはじけ口のなかに濡れた髪が入ってきます。髪にからめとられた熱い舌を懸命に動かして、からすのようになきます>という末尾の文章が、切なく、愛しい……。静岡県生まれ。現在大学生。⇒

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人物・団体紹介

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宇佐見りん

1999年生まれ。2019年『かか』で第56回文藝賞を受賞しデビュー。同作は史上最年少で第33回三島由紀夫賞を受賞。第二作『推し、燃ゆ』は第164回芥川賞、第7回沖縄書店大賞を受賞し、2021年本屋大賞にノミネートされたほか、世界15か国/地域で翻訳が決定、単行本累計60万部を超えるベストセラーとな

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