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13月のカレンダー

宇佐美まこと

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087700091
ISBN 10 : 4087700097
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2025
Japan

Content Description

勤めていたバイオ企業を辞職した侑平は、父方の祖父母がかつて住んでいた愛媛県松山市の空き家を訪れていた。両親が離婚し、祖父母が亡くなって以来疎遠だった父から連絡があり実家を売ると言う。身勝手な父に反発を覚えたが、20年ぶりにその家に足を踏み入れた侑平は、祖父の書斎の机に積み上げてあった書類の中から、十三月まである不思議なカレンダーと脳腫瘍で余命いくばくもない祖母の病状を綴った大学ノートを見つける。その中に「寿賀子、『十三月はあったのよ』という」と書かれた一文が。祖母を知る関係者と接するうちに、導かれるように広島の地へと辿り着き、自らのルーツを知ることになり‥‥。
太平洋戦争終結から80年。愚かな戦争の記憶を継承する、至高の大河小説。

【著者略歴】
宇佐美まこと(うさみ・まこと)
一九五七年、愛媛県生まれ。二〇〇六年「るんびにの子供」で第一回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。一七年『愚者の毒』で第七〇回日本推理作家協会賞
〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。二〇年『展望塔のラプンツェル』で第三三回山本周五郎賞候補、二一年『ボニン浄土』で第二三回、二四年『誰かがジョーカーをひく』で第二七回大藪春彦賞候補に。他の著書に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『夢伝い』『月の光の届く距離』『その時鐘は鳴り響く』『謎は花に埋もれて』など。

【著者紹介】
宇佐美まこと : 1957年、愛媛県生まれ。2006年「るんびにの子供」で第一回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。17年『愚者の毒』で第七〇回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    宇佐美 まことは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、原爆被害者達の大河小説、愛媛県を含め、周辺被爆の実態を知りました。 愚かな人類たちが、核兵器使用禁止&廃絶の道を進むことを願います。 https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/13th-month-calendar/

  • タイ子

    戦後80年。宇佐美さんの今作は広島の原爆を真っ向から描きつつ、そればかりに終始せず戦争を知らない若い青年の生き方と交互に物語が綴られていくのでいろんな思いで読むことができる。亡き祖父母の家で見つけた祖父の介護日記と13月のカレンダー。それを辿れば祖母が経験した原爆の実情と被爆者たちへのいわれなき偏見と差別が浮かび上がってくる。原爆、戦争の悲惨さは後世に正確に伝えなければいけない。誤った歴史を伝える事でさらなる不幸を呼ぶこともある。それは自然災害も世界で起こっている紛争も然り。ラストにやってくる奇跡に涙。

  • うっちー

    1945年8月6日の事は、日本人である限り、語りついでいかねばなりません

  • hirokun

    ★5 宇佐美まことさんのこのタイプの作品を読むのは久しぶり。戦後80年に相応しい作品であるが、過去の歴史、経験を家族から継承されていない事は数多くあるし、意識的に聞き取ることをしなければ、まるで存在しなかったごとく消え去ってしまう。原爆の事実語りなどこの作品から学べることも多いが、私が一番感じたことは、この時代を経験した祖父母から直接話を聞く機会を持てないままその機会を逸してしまった無念さだ。未来・現代を語るためにも、過去を振り返り考える機会を作る事こそが、いまの私には必要なことだと強く感じた。

  • いつでも母さん

    『きっと奇跡が起こるよ』あの日をあの出来事を、繋げて行けば・・いつか奇跡が起こるのかもしれない。それこそが全世界共通の平和だ。圧巻の第三章『閃光』に呑み込まれて一気に加速。原爆・被爆者という差別に口を閉ざして生きてきた人がいる事実。同じ国民として情けなさが私を責める(くぅ)「13月はあったのよ」その想いをラストに優しく紡ぐ、これぞ宇佐美まことの真骨頂に涙腺が緩む。太平洋戦争終結から80年。多くの方に読まれて欲しいお薦めの大河小説だ。

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