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骨を弔う 小学館文庫

宇佐美まこと

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784094067811
ISBN 10 : 4094067817
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan

Content Description

謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。だが、それは記事の発掘場所とは異なっていた。同時に、ある確かな手触りから「あれは本当に標本だったのか」との思いを抱いた豊は、今は都内で広告代理店に勤務する哲平に会いに行く。最初は訝しがっていた哲平も、次第に彼の話に首肯し、記憶の底に淀んでいたあることを口にする。リーダー的存在だった骨格標本埋葬の発案者・真実子の消息がわからないなか、事態は思いも寄らぬ方向に傾斜していく。

【著者紹介】
宇佐美まこと : 2006年に「るんびにの子供」で第一回「幽」怪談文学賞短編部門を受賞しデビュー。2017年「愚者の毒」で第70回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門受賞。2019年「展望塔のラプンツェル」が「本の雑誌ベスト10」第一位に選出される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • H!deking

    謎の骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。※Amazonから抜粋 いやーマジですか。そうですか。久しぶりの宇佐美まことさんはめちゃくちゃ面白かった。これは今年のベスト入り確定ですね。主人公たちと一緒にモヤモヤしてみんなと一緒にスッキリする。素晴らしい作品でした。ラストもめちゃくちゃ好み。宇佐美さん全部読んだわけじゃないけど、ちょっと作風がユーモラスっていうか、明るくなった気がするね。これはおすすめ!

  • ふじさん

    骨格標本が発掘されたという新聞記事をを見つけた家具職人の豊は、小学生の時に仲間と埋めた骨は何だったのかという疑問を抱く。豊は真相を求めて、幼馴染を尋ねる旅に出る。彼らの人生は、想像以上に重く、辛く、やり切れない話の連続だった。彼らが語った話から真相が少しずつ明らかになってくるが、真実は辛く悲しく切ないものだった。最後まで展開が読めず、予断を許さない方向に進む。辛い悲しい内容だが、最後には作家一流の遊び心も加わり、心が少しだけ癒された。

  • アッシュ姉

    小学生時代の冒険の旅の思い出に疑念を持った主人公が真実を知るために幼馴染を訪ねて回る。真相が解き明かされていくごとに心までほぐれていく。いい意味で宇佐美さんらしくない展開で総じて良かったが、探り探り途切れがちに読んだせいか、すっきりしないところが残った。(作中のご本人には違和感、のぞきに通い続ける心理は違和感どころじゃない)

  • TAKA

    あれは本当に骨格標本だったのか。から始まり語り手を変えて進めてゆくホラーじゃなくてミステリー。宇佐美さんっていえばホラーだと思うよね。山に埋めた標本擬きは一体誰だったんだがものすごく引き付けられるけども、今を生きてる仲間達の現在の生活のほうがのめり込んでしまう。震災とかDVとか結構どれも重い状況だし。今生きてる自分自身の現在を弔うという意味合いもあるんだろうね。 次のステップに行けたことはよかったんじゃないかな。宇佐美さんってここに書かれているような人なのかな。

  • ケイト

    30年前山奥に骨を埋めに行った5人の小学生。新聞記事を見た豊が「あれは骨格標本ではなかったのか」と疑問を持ち同級生を訪ねる。各々の30年は平穏なものではなく色々と掘り起こされる真実に、あの時見た光景が豊の脳裏に蘇る。同級生真美子の11歳とは思えない洞察力と行動力。骨を弔う時の謎めいた詩、ひとつに繋がった時私は作者の罠に嵌る。あ〜今回も気持ちよく騙された。【人間の悪】を描きたいと言う作者、だから私も共感するし登場人物に自分を重ねて、『世界は捨てたものじゃない』て気付く。やっぱりウサミン最高で~す!

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