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るんびにの子供 角川ホラー文庫

宇佐美まこと

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041095805
ISBN 10 : 4041095808
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2020
Japan

Content Description

近づくのを禁止された池で、4人の園児たちは水から上がってくる少女を茫然と見つめていた。後にその女の子を園でも見かけるようになり…(「るんびにの子供」)。ヒモ生活を追い出され悪事の果て古家に辿り着いた男は老夫婦の孫だと騙り同居し始めるが―(「柘榴の家」)。犬の散歩中に見かけた右手の手袋が日に日に自宅に近づいてきていることに気づいた姉は―(「手袋」)。第1回『幽』怪談文学賞短編部門大賞受賞作を含む珠玉の怪談集。

【著者紹介】
宇佐美まこと : 愛媛県生まれ。2006年「るんびにの子供」で第1回『幽』怪談文学賞“短編部門”大賞を受賞し、07年『るんびにの子供』でデビュー。17年、ミステリ小説『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞“長編及び連作短編集部門”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • しんたろー

    宇佐美さんコンプリートは今年に文庫化されたデビュー作…切れ味鋭いホラーが7つの短編集。イヤミスな要素も入った表題作は標準以上で、現在の活躍が頷ける。それ以上に気に入ったのがダークファンタジーテイスト『とびだす絵本』、戦時中の中国を絡めた『狼魄』どちらも切ない情と心の闇をバランス好くミックスしていて、共感しながらゾッとできるのが嬉しい。グロイ描写に頼らず、ヒタヒタと音もなく迫ってくる静かな恐怖に「品が良いなぁ」と思えた。近作は新しい方向性で成功しているが、たまには原点に戻って、ホラーでも楽しませて欲しい♬

  • nobby

    追加2篇に惹かれて文庫版での再読。1年ちょっと前の読了時からもう、デビュー作での完成度に感銘を受けていたが、各篇ともに読み始めて「あーあ…」と展開思い出して感じる身震いを堪能♬繰り返す様だが、取り上げるのはザクロに手袋に呪術など身近でよく目にする特別珍しいモノではない。そこから不気味かつ不穏な空気を一面に漂わせるのがスゴい!それに乱されるのは日常…追加された「獺祭」「狼魄」で扱われるカワウソや伝説のオオカミにもゾクゾクさせられる!今回イチは「とびだす絵本」での乱歩名作と重なり迎えるラストに感じる至福かな♬

  • 麦ちゃんの下僕

    [読メ登録100冊目]宇佐美さんは初読み。これがデビュー作なんですね!「るんびにの子供」…“見える”のか“見せている”のか?「柘榴の家」…“利害関係の一致”がまさかの展開に!「手袋」…両極端な姉妹に忍び寄る…?「キリコ」…某名作ミステリーを連想(笑)「とびだす絵本」…大人のブラックな“おとぎ話”!?「獺祭」…わずか5ページの奇妙でおかしな話(笑)「狼魄」…使い方のレベルが違いすぎ(苦笑)◇“身の毛もよだつ”恐怖ではなく、心理的にジワッとくる怖さですね。女性作家さんならではの“女性の心理”の描写が秀逸です!

  • タイ子

    宇佐美さんのレビュー作品、短編7編。今更ながら宇佐美さんの上手さを感じます。人間の業が怒りが欲望が悪に変わる時、それは幽になり怪異になり人の心を壊していく。どの作品をとってもゾワリとする怖さがあって、とんでもない異世界を見せてくれる。こんなデビュー作から始まった宇佐美作品だもの。面白いに決まってる。ますます好きになりました。

  • H!deking

    待ちに待った文庫化!いやーこれがデビュー作とは恐れ入ります。短編集ですが独特の世界観でそれぞれ面白かった!表題作と手袋の話が特に好みかな。岩井志麻子さんの解説も秀逸でした。曰く「黙りものの屁は臭い」

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