母の教え 10年後の『悩む力』 集英社新書

姜尚中

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087210538
ISBN 10 : 4087210537
フォーマット
出版社
発行年月
2018年10月
日本
追加情報
:
236p;18

内容詳細

「やっぱり自分は、マザコンだけんね!」

土いじり、野菜づくり、飼い猫と戯れる日々。
妻と二人の田舎暮らし。
時おり脳裡にこだまする、亡き母の声。
ここにいると、世界が鮮明に見えてくる--。

首都圏の住み慣れた自宅を引き払い、これまでの生活をリセットして東京近郊の高原へと移住した著者は、それをきっかけに、今までとは違った眼差しで世界や同時代を眺めるようになった。慣れない土いじりや野菜作りに精を出していると、悲喜こもごもの思い出が、やさしい風や、やわらかな雨のように心を撫でていく。今は亡き、母、父、息子、叔父、先生、友達。今なら言える。すべての愛すべき人たちの思い出こそが私の故郷であり、私の先生だったのだと――。
初めての「田舎暮らしエッセイ」という器に載せて、これまでになく素直な気持ちで来し方行く末を存分に綴った、姜尚中流の”林住記”。累計130万部の、『悩む力』シリーズ第3弾。


【本書の内容】
まえがき
序章  「山」に棲もう
第一章 空を見上げれば、いつでも
第二章 人は、歩く食道である
第三章 花の色
第四章 我々は猫である
終章  故郷について
あとがき


 還暦を過ぎ、古希も近い歳になってから、私は、自分の心身の土台を母が形づくってくれたことを、深く体感するようになった。時にそれは、母が、私に憑依しているとしか思えないほどの生々しい感覚をともなっている。

 私は今、母が身をもって示してくれた教えにならい、おのれに対しても、世間に対しても、絶妙な距離を置く場所で、白秋の終わりを過ごしている。
「人はね、裸で生まれて、裸で死んでいくと。お父さんもそうだったし、私もたい」
 文字が読めなかった母が遺してくれた言葉は、そして表情は、さらに言えば、彼女についてのすべての記憶は、万巻の書物以上に――ことによると、夏目漱石やマックス・ウェーバー以上に――今の私を支えている。
 やがて来る冬への備えは、母にならえばいい。
(「はじめに」より)


著者略歴

姜尚中(カンサンジュン)
1950年生まれ。政治学者。東京大学名誉教授。現在、熊本県立劇場理事長兼館長、鎮西学院学院長。著書は100万部超の大ベストセラー『悩む力』とその第二弾『続・悩む力』のほか、『ナショナリズム』『日朝関係の克服』『在日』『姜尚中の政治学入門』『リーダーは半歩前を歩け』『あなたは誰? 私はここにいる』『心の力』『悪の力』『漱石のことば』など多数。小説作品には、いずれも30万部を超えた『母-オモニ-』と『心』がある。最新の著作は、日本列島を縦断しながら、明治維新から150年にわたる近代化の歴史を通覧し、その光と陰の側面を凝視した『維新の影』(2018年1月刊行、単行本)。

【著者紹介】
姜尚中 : 1950年生まれ。政治学者。東京大学名誉教授。著書は一〇〇万部超のベストセラー『悩む力』とその続編『続・悩む力』のほか多数。小説作品もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • たな さん

    不思議な読後感の本。高原に移り住んだ著者が、母との関係、自分のルーツ、昨今の朝鮮半島人生について語ったと思えば、庭の手入れや飼うことになった猫にベタ惚れするようになる過程を綴ったりしている。まさに高原ホテルでうゆっくり楽しむような本だと思う。

  • templecity さん

    朝鮮出身で旧日本軍人だった父と同じく半島から来た母の間に熊本で生まれた在日韓国人の著者。無学だが情のある母親に育てられた。父は朝鮮に戻り別な女性と結婚。それでも著者は早稲田を卒業し東大名誉教授にまでなっている。息子の死をきっかけに軽井沢に移住したが、そこで畑仕事もしているが在日の一次産業従事は珍しいとのこと。日本に居ながら朝鮮統一を望むが、一時の北朝鮮の暴発行為には心を痛めている。著者にとっては統一は悲願の様だ。

  • Carol さん

    様々な悲しみと苦しみを抱えながらも、穏やかに幸せにあろうとする、そんな著者の姿が見えるようでした。読んでいて幸せな気持ちと心が苦しくなるような感覚が同時に起こりました。そして、日本と韓国、北朝鮮の間に起きた様々なことを知らない自分を反省。私たちが今、KPOPや韓流ドラマを楽しめているのが何故なのか、ここに至るまでにどれだけの人が辛い想いをし、努力してきたのかもっと知らなきゃいけないと思いました。

  • 安東奈津 さん

    ★★☆ やさしい気持ちになれる。 飯館村・菫 涙                   「菫程な小さき人に生まれたし」

  • Gaudi さん

    人は皆、生まれたときの環境がその後の人生に影を落とすもの。あたかも業のように、どうにもならないものを抱えながら生きていくのでしょう。 哀しくも生きるためには食べるのです。食べて、生き抜いていくしかないのです。

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