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朝鮮儒教の二千年 講談社学術文庫

姜在彦

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062920971
ISBN 10 : 4062920972
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2012
Japan

Content Description

朝鮮における儒教の二千年にもおよぶ展開を丹念に描き出し、朝鮮近代思想史につなげる論考を展開した記念碑的大著。中国・日本と対比しながら二千年を俯瞰する視角は、朝鮮の独自性と東アジアの普遍性を浮き彫りにする。儒学を経世実用の学とみなした潮流を確認し追跡する記述は、朝鮮のみならず東アジアにとっての“近代”を考える出発点となる。

目次 : 「儒教」とは何か/ 孔子以前の「箕子朝鮮」/ 三国時代の儒教/ 後期新羅の儒教/ 高麗王朝の「仏教立国」/ 成宗の崇儒政策と崔承老/ 私学十二公徒と国子監/ 文臣の退廃と武臣政権/ 朱子学の伝播と排仏論/ 易姓革命―高麗から朝鮮へ/ 「儒教立国」のブレーンたち/ 教育と科学、そして王朝実録/ 王調政治の守成―世宗と世祖/ 土林派の形成と士禍/ 朱子学一辺倒と性理学論争/ 東アジアの動乱と朝鮮/ 「崇明排清」の思想/ 英祖・正祖時代の実学派/ ウェスタン・インパクトと朝鮮/ 王朝の斜陽―鎖国から開国へ

【著者紹介】
姜在彦 : 1926年、朝鮮・済州島生まれ。文学博士(京都大学、1981年)。大阪市立大学講師。花園大学教授を歴任。朝鮮近代史・思想史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • isao_key

    朝鮮の歴史の中で、学問の受容がどのように行われてきたか、変遷を追って書かれた力作。厚い本だが、飽きさせず読み応えがある。朝鮮での学問といえば、儒教、特に宋学、朱子学を指すことが多いが、本書では仏教や科挙などについても説明している。高麗文化を代表する者が、新羅と同じく仏教であったが、開祖たちは優れた儒者でもあった。1876年に金綺秀を正使とする修信使たちが訪日した際に、日本では文明開化を推し進めているその時期に、「我が国の学問は、500年来ただ朱子あることを知るのみ」と述べ、小中華の上に胡坐をかいていた。

  • きさらぎ

    朝鮮には建国神話後半、紂王の叔父箕子が、武王により封じられて朝鮮を治めた、とある。朝鮮の儒者は、自国は孔子以前に「聖王の道」が伝わった「王道の国」=「小中華」であると主張したという。三国時代から新羅による統一と分裂、高麗を経て李氏朝鮮へ。高麗の仏教を重んじたが、貴族以外からの人材登用のため唐に倣い科挙を導入した。それを引き継いだ李氏朝鮮は、中国が異民族支配を受けていた元代、中華思想としての朱子学を受容するが、次第に朱子学以外の思想は陽明学・仏教・キリスト教など全て「邪学」とするまでに先鋭化する。

  • 釈聴音

    朝鮮王朝の「政治文化」を理解する上でも、朝鮮半島における儒教の受容のされかたを知ることは非常に有意義である。特に重要な点は朝鮮では陽明学がほとんど受け入れられなかったことであろう。

  • わたぼう

    ★8/10

  • ELW

    「壮元」とありますが「状元」だと思うんですが、朝鮮半島ではそうだったんでしょうか。箕子朝鮮の曰くからの 儒教の歴史。カエサルの「人は自分が見たいように見る」でしたっけ、流血の性理学者たちの権力争いは興味深かった。老論派とか懐かしい。映画『永遠なる帝国』を観ておいてよかった。

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