すべてはタモリ、たけし、さんまから始まった ちくま新書

太田省一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480074133
ISBN 10 : 4480074139
フォーマット
出版社
発行年月
2021年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288p;18

内容詳細

一九八〇年代初頭、多くの人が「漫才ブーム」に熱狂した。その影響のもと、私たちは何かあればボケようとし、それにツッコミを入れるようになった。笑いが、重要なコミュニケーション・ツールとなったのである。そこにおいてシンボル的な存在となったのが、タモリ、たけし、さんまの「お笑いビッグ3」だった。先鋭的な笑いを追求して九〇年代に台頭したダウンタウン、M‐1グランプリから生まれた新潮流、そして二〇一〇年代に入って頭角を現した「お笑い第7世代」…。今なお中心的存在であり続ける「ビッグ3」を軸に、日本社会の「笑い」の変容と現在地を鋭く描き出す!

目次 : 序章 笑いは世界の中心に―なぜいま、タモリ、たけし、さんまなのか?/ 第1章 「お笑いビッグ3」、それぞれの軌跡―80年代まで/ 第2章 「お笑いビッグ3」とダウンタウンの台頭/ 第3章 『M‐1グランプリ』と「お笑いビッグ3」/ 第4章 笑いの新たな潮流/ 最終章 「笑う社会」の行方―「お笑いビッグ3」が残したもの

【著者紹介】
太田省一 : 1960年生まれ。社会学者・文筆家。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビと戦後日本、お笑い、アイドル、メディアと社会・文化の関係をテーマに執筆活動を展開。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ykmmr (^_^) さん

    日本のイチ文化として、重要な『お笑い』。今は『第7世代』にバトンが渡っている。時代が移るのと一緒に変化があり、サンドウィッチマンを筆頭に、ダウンタウン以降の『新潮流』にあたると言う。私の中では、ビッグ3やドリフターズたちの、「身体を張るお笑い」→今の、「コミュニケーションのお笑い」への移行程度に思っていたが、それだとまだまだ視野が狭いと言うことだ。映像上の制約や道徳観念・安全観念も問われる事で、変わって行ったとも、自分では思っているが、同調性→相互性への移行も、こういったものが繋がっているんだろう。

  • ホークス さん

    2021年刊。笑いの大河ドラマみたいな批評。まず1970〜80年代に笑いが重要なコミュニケーションツールになった、と指摘した上でビッグ3を分析する。タモリは趣味人で、何より趣味を優先し時代を先取りした。たけしは悪ガキで、社会よりも日本的な世間を攻撃した。さんまは教育者で、ボケとツッコミをハイレベルで体現した。ダウンタウンら第三世代と第七世代、テレビを相対化しつつあるフワちゃんなどの分析も面白い。今は文化の転換点で、課題は「同質性を前提としない笑いをいかに構築するか」だと言う。この捉え方も未来志向で好き。

  • 緋莢 さん

    1980年代初頭の漫才ブームをきっかけに、日常生活に浸透していった笑い”。タモリ、たけし、さんまのBIG3から始まりダウンタウン、そして、現在の第七世代までの変遷について書いています。<漫才ブームには、いわゆる「吉本のお笑い」の全国区化という側面があった>、「ガキ使」でダウンタウンが行ったフリートークは、それまでの「もっともらしいウソ」とは違い、「ウソらしいウソ」というのが革新的だった、そして、M-1が始まり(続く

  • ライアン さん

    ビッグ3だけでなくダウンタウンについても触れているけれどいかにも学者さんが書きそうな内容ではある。40年以上第一線で活躍しているというのは、確かに異常ではあるけどね。自分的には世代的にたけしさんとさんまさんにどっぷりとはまったね

  • tetsubun1000mg さん

    こんなことを研究というのか、考察なのかわからないが巻末の参考文献からして相当調べこんでいる。タモリ、タケシ、さんまのブレイク前までよく調べていて知らないことばかりで面白かった。 さらにダウンタウンや島田紳助の売れる前のことから「Ⅿ1グランプリ」の立ち上げからその歴史も、全部を見ていなかったので興味深い。「お笑い第7世代」もダウンタウンの影響が反映しているとの考察も納得してしまった。論文風の文章が時々気になるが内容は知らないことも多く引き込まれて2日で読み終えてしまった。

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