Books

十字軍と地中海世界

太田敬子

User Review :4.0
(1)

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634349452
ISBN 10 : 4634349450
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2011
Japan

Content Description

十字軍とは何か。200年におよぶ十字軍の時代を、イスラームとキリスト教の互いの共通の場である地中海から探究し、海を通したダイナミックな動き、人々の営みにまなざしをあてて紹介する。

【著者紹介】
太田敬子 : 1957年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専攻、イスラーム時代中東社会史。ムスリム・キリスト教徒関係史。現在、北海道大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
☆

4.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
1
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
☆
教科書や通史ではもの足りないが,重厚な専...

投稿日:2021/06/25 (金)

教科書や通史ではもの足りないが,重厚な専門書には歯が立たない,という程度の歴史好きにとって,たいへん重宝な山川出版社の「世界史リブレット」の中の1冊です。(107番)イスラーム時代中東社会史,ムスリム・キリスト教徒関係史を専門とする著者が,「十字軍と地中海」「十字軍以前の東地中海世界」「十字軍国家の形成と海上輸送」「対立構造の明確化」「戦争と共存」の5章立てで,複雑な歴史的事象について,比較的平易に記述しています。図版や注が豊富な,90ページほどのコンパクトな書籍のため,容易に読了できると思います。さらに深く知りたい場合には,巻末の「参考文献」紹介が役立ちます。(2011年5月30日 1版1刷発行)

梨杏 さん | 不明 | 不明

0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 新田新一

    十字軍の歴史が詳しく書かれた本です。ヨーロッパと中東は地理的に離れていますが、地中海を通して繋がっていたことがよく分かります。戦地に馬を運ぶ舟が作られたことが紹介されていて、興味深く感じました。十字軍に参加したヨーロッパの王や戦いに使われたガレー船の絵も載っていて、視覚にも訴える内容です。モンゴル軍が十字軍とイスラム諸国の戦いに影響を与えたことを、本書を読んで初めて知りましました。知れば知るほど、世界史は面白いです。歴史を単純化して理解するより、ダイナミックで複雑な流れとして把握したいです。

  • 組織液

    十字軍における地中海という海がどの様な存在であったのかがざっくり分かります。うーんちょっとリブレットじゃ分量が足りない印象でしたね。ビザンツがノルマン人、クマン人、アルメニア人…など様々な民族を登用していたことは知ってましたが、ノルマン人の征服によって故国を追われたアングロサクソン系のイングランド人がビザンツ艦隊の水兵をやっていたのは初耳でした。『地中海世界の中世史』でもビザンツ艦隊のことがよく触れられていたんで、ビザンツ艦隊についての本が出た時はすぐ読みたいですね。

  • サアベドラ

    メインは十字軍の概説で、サブとしてこの時代における地中海の人と物の流れについても扱っている。前者としてはよく書けていると思うが、後者に関しては部分的に触れられているだけで、ちょっと中途半端な印象を受けた。数百年におよぶ争いの歴史を百ページ弱に圧縮しているので、大量の固有名詞を処理できないと読み通すのがツライかもしれない。十字軍の最初の一冊というよりは、全体の流れをおさらいするのに使ったほうがよいと思う。著者の主張については、なにせ記述が少ないので、まあそうですね、程度の感想しか浮かばない。

  • YS-56

    西から東へ。十字軍が聖地に到達したとき、新たな時代が始まったのかもしれません。人の流れと交易は地中海を通じて拡大し、やがて東から西へとムスリム勢力の台頭が始まるのです。

  • カラス

    「海から見た十字軍」あるいは「十字軍と制海権」、みたいな感じの本。十字軍というと陸路をてくてく歩いて聖地を目指す、みたいなイメージがあったが、意外にも「海」の役割が大きく、補給と兵站は海なしでは考えられないくらいらしい。軍事面にのみ絞った記述で、経済と政治はスルーされているが、その分わかりやすく、十字軍において東地中海は影の主役だったのだなということがよくわかる。十字軍の概説ではなく、十字軍という事象の一部を扱った本なので、概説書にたいする副読本みたいな立ち位置だと思う。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items