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三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録

太永浩

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784163910383
ISBN 10 : 4163910387
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

核開発の舞台裏、イスラエルとの極秘交渉、日朝平壌宣言での敗北、張成沢処刑の真実…金正恩が激怒した衝撃の手記。歴代最高位の亡命外交官が人生を賭けて全てを明かす!

目次 : 脱北後に見た世界/ 第1部 平壌心臓部の内幕(核兵器開発はこうして始まった/ 対イスラエル極秘ミサイル交渉/ 金正日と小泉純一郎/ アメリカの真意は見抜かれていた/ 金正恩の変節と粛清/ 亡命前夜、金正哲との六一時間)/ 第2部 南北統一へ(陸軍中野学校が教科書だった/ 「地上の楽園」の実像/ 金王朝の崩壊が始まった)/ 私の罪と償い

【著者紹介】
太永浩 : 1962年平壌市生まれ。74年に平壌外国語学院英語科入学。76年、少年留学生として北京市第五十五中学校に。78年に北京外国語大学附属中学校英語科に転校した後、80年に帰国。同年、外交官養成大学である平壌国際関係大学に入学。同校を卒業した84年、再び中国の北京外国語大学に留学。88年に帰国し、外務省(外交部)に入省。駐デンマーク北朝鮮大使館三等書記官の在任中には、金正日から「金日成尊名時計」を贈られる。その後、ヨーロッパ局イギリス及び北欧課長、同局副局長兼部門党書記などを経て、13年より駐英北朝鮮大使館公使。15年にはエリック・クラプトンのライブを見にイギリスを訪れた金正哲を61時間にわたってアテンドした。16年、長男に対して帰国命令が出たことを機に脱北を決意し、妻子とともに韓国へと亡命。亡命した元北朝鮮外交官の中では最高位に当たる。韓国では一貫して南北統一に向けて活動し、18年に『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』が韓国で発売されると、3週間で10万部を超えるベストセラーとなる

李柳真 : ソウル大学言語教育院にて韓国語を学ぶ。行政機関を中心に翻訳、通訳を数多く経験

黒河星子 : 京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。韓日・英日翻訳者

鐸木昌之 : 1951年生まれ。政治学者。専門は北朝鮮政治。76年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同大学院法学研究科博士課程在学中に、韓国延世大学校社会科学大学院へ留学。駐中国日本大使館専門調査員、聖学院大学政治経済学部助教授、尚美学園大学総合政策学部教授などを務める。著書に第5回アジア・太平洋賞特別賞を受賞した『東アジアの国家と社会3 北朝鮮―社会主義と伝統の共鳴』(東京大学出版会)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 南北

    2016年に亡命した北朝鮮外交官の手記、題名にある「三階書記室」とは軍・党・政府・諜報機関に縦割りになっている北朝鮮を指導する組織。指導者が現地指導したときに気の利いたことがいえるのもこの組織のメンバーが「演出」しているためだという。金正恩ですらこの「演出」から逃れられなかったというから恐ろしい国です。どう考えても中国や韓国同様、皇帝や国王独裁の古代国家と言うしかありません。北朝鮮が核開発に固執する理由や張成沢処刑までの内情がわかったのは収穫でした。

  • チェアー

    金正恩って最初はもっと明るくて聡明な印象だったけど、その後イメージががらりと変わった。その背景が、この本である程度わかった。北朝鮮は金正日から大きく変わったのだろうか。いまの北朝鮮の外交戦術が、時間を稼ぐことに集中している様子がよくわかる。時間を稼げば核兵器の完成度が増し、国際社会で有利に振る舞えるという目算だ。しかし、時間がかかると世界の情報はいやおうなしに北朝鮮に入ってくる。国内を締め付けながら、核開発の時間が稼げるかが北朝鮮の行方(統一の行方)の大きな分岐になる。

  • sakadonohito

    韓国に脱北した元駐英北朝鮮大使館公使の自叙伝的要素が強い本。英国に北朝鮮大使館があることにまず驚いた。北朝鮮政府機関は縦割りで横の連携は禁止されていて、トップ(現在は金正恩)とのやり取りも含め全て三階書紀室を通じて行う。権限は無い代わりにあらゆる情報が集まる部署。北が核兵器に拘る理由が知れたが思ってたのと違った。経済制裁は闇市場の発展(市場経済化)を促し、着実に体制を蝕んでいるので十分効果は出ているとのこと。数ページの監訳者解説と9章を読むだけでも十分満足できる。

  • 梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

    在英北朝鮮外交官家族の脱北に関する手記。ハイレベルな仕事をしていた公職者による記録だけあって、北朝鮮成立後の生活史や政治史の記録、自らの仕事に関する解説が詳細かつ生々しい。家族を愛する著者の人間性がよく伝わってきた。北朝鮮の高級公務員の中にも善良な人はいるが、みな自らの本音を語らず、内心を偽りプロパガンダに従った発言しか出来ない現状をリアルに知ることが出来る。外部の情報から閉ざされてきた中で、子供達には教育による洗脳が行われてきた事もよくわかった。朝鮮半島の実情を知る資料の一つとしてオススメの一冊である。

  • ランラン

    北朝鮮の内部を暴いた本が世の中に出るとは信じがたい。これまでも脱北者が語ってきたことはあるがここまで明瞭に詳細に綴られた書はないのではないか。金正恩の恐怖政治の訳も納得させられた。正統性に疑問があるから身内を殺害していくという恐ろしい性格である。体制が崩壊するかどうか分からないが揺らいでいるとは驚きである。中国やロシア、韓国の思惑もあり体制維持の引力は働くかもしれない。

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