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まちがいだらけの少子化対策--激減する婚姻数になぜ向き合わないのか

天野馨南子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784322144468
ISBN 10 : 4322144462
Format
Books
Release Date
July/2024
Japan

Content Description

日本の出生数は半世紀で6割減少している。若い男女の結婚願望は昔とそれほど変わらないにもかかわらず、なぜ少子化が急速に進んでいるのか。官民の多くの人口問題関連委員を務め、全国各地から講演依頼が殺到する著者(ニッセイ基礎研究所 人口動態シニアリサーチャー)が、エビデンスから日本の実像を解き明かす。

【著者紹介】
天野馨南子 : ニッセイ基礎研究所生活研究部人口動態シニアリサーチャー。東京大学経済学部卒。1995年日本生命保険相互会社入社、1999年よりニッセイ基礎研究所出向。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。専門分野は人口動態に関する社会の諸問題。総務省「令和7年国勢調査有識者会議」構成員等、政府・地方自治体・経済団体等の人口関連施策アドバイザーを務める。人口問題(少子化対策・地方創生・共同参画・ライフデザイン)関連の講演実績多数。1年先まで講演予約が入る人気ぶりで、エビデンスデータに基づく分析、提言を精力的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • うえぽん

    ニッセイ基礎研究所シニアリサーチャーが少子化に係る行政や企業の認識とエビデンスとのずれを正そうと書かれた本。夫婦当たりの出生数は微減だが婚姻数が激減、結婚意思の変化や女性の社会進出で説明できない婚姻減、未婚女性の流出入により増減する出生率が生む誤った安心感や処方箋、子育て支援一辺倒で苦しむ未婚者など、効果を生んでいない少子化対策の理由をファクトベースで説明。問題点の指摘は概ね的確だが、婚姻できない要因とその処方箋にも更に迫って欲しいところ。中高年世代が持つアンコンシャス・バイアスが最大の敵というのは首肯。

  • けぴ

    出生率1.3と聞くと夫婦が持つ子供が一人っ子が多いのかと思うが実際は二人の子持ちが多い。既婚女性と未婚女性を分母として計算するために低くなっている。つまり未婚率が高くなっており未婚女性の出産は日本では0近いので出生率が低く計算される。このことから少子化対策は夫婦の子育て支援で無く、婚活支援に重点を置くべきとするのが本書の骨子。また結婚平均年齢は男性31歳、女性30歳であるが中央値は男女とも27歳。晩婚化している世の中と思い込んでいることも結婚しそびれる要因に。データを正しく読み解く大切さを述べた好著!

  • Mc6ρ助

    『大戦後80年近くが経過し、世界に向けて平和な先進国をPRしている日本であるが、その実態はいまだに戦争国家に顕著な家族価値観と就労価値観に伴う男女の賃金格差を引きずり続けている国ともいえる。(p209)』惜しい!ここまで来て、シルバー民主主義だなんて、分断を煽らないで。選択制夫婦別姓に反対してるのは、日本会議、旧統一協会とか政権与党な人々ではないのか。日本国民の30%足らずしか支持してないあの人たちではないか。シルバーに優しくなく、介護保険、健康保険、年金を劣化させるのに躊躇しないあの人たちではないか。

  • チェアー

    改めて、出生率をエリアの政策に使ってはいけないこと、問題は婚姻数が減っていることであって、それは男女格差が問題であることが説かれる。 少子化は日本の政治の結果としてなるべくしてなってしまったことだ。ならば、政治として変えることは絶対にできるはずでもある。

  • 小鳥遊 和

    出生率を見たのでは国・都府県・地域の全てで対策を誤るとし、出生数とその増減率を重視。全国の出生数÷初婚同士婚姻数は1970年2.1、2022年2.0で維持しているから初婚同士婚姻数を増やす策が重要とする。中高年者がもつ、未婚化が問題と言うとハラスメントになるから子育て応援話にしておこうというバイアスや、「就労継続して共働き」をライフコースとして選択する若年世代の意識変化を理解せず「本当は専業主婦がよい」と考えるバイアス等が有効な政策立案と実施を阻害する。これこそがシルバー民主主義の弊害だとの指摘は慧眼だ。

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