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オカルティズム 講談社選書メチエ

大野英士

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065142608
ISBN 10 : 4065142601
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

二千年の歴史と断絶――科学の時代になぜ「神秘」はなくならないのか。闇の声を紡ぎ、歴史を裏側から読む、オカルティズム思想史!

【著者紹介】
大野英士 : 1956年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒。早稲田大学大学院文学研究科仏文学専攻博士課程満期退学。2000年、パリ第七大学テクスト・資料学科言語・文学・文明系大学院より文学博士号(ドクトル・エス・レットル)取得。指導教授はジュリア・クリステヴァ。専門はフランス文学。現在、早稲田大学ほか非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 夜間飛行

    いったいルネサンス期のオカルティズムや魔術再興とは何だったのか。その一つは古代由来の高等魔術、もう一つは中世の民間呪術だという。高等魔術はヘルメス学や新プラトン主義やカバラーを継承し、正統キリスト教から距離を取りつつ、ルネサンスが自ら招いた宗教戦争や異端審問を乗り越えんとする寛容主義の一翼を担ったらしい。近代に入るとオカルティズムは右派・左派思想や疑似科学に入り込み、個人と宇宙を照応させる非理性の原理となった。差別や偏見も含まれるが、その源流にある人間を縛るものへの反抗やルネサンスの寛容精神は見逃せない。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    オカルトにも左・右派があるというのに驚きつつもルカ・グァダニーノ版『サスペリア』での「ナチズムもカルトも儀礼を基に犯罪行為を行っている」という言葉を思い出してしまう。黒ミサと呪詛、レヴィから影響されたエレナ・ブラヴァスキーによる神智学の確立とそのスキャンダルがもたらした皮肉な結果、千里眼実験からの日本でのオカルト研究の冷遇、『シモン賢者の議定書』、降霊術の流行など、幅広い。最後の現代のポップカルチャー内に息付くループ性への指摘には不覚にもドキリとさせられてしまった。

  • かおりんご

    とっても真面目なお話。オカルトが発展した歴史といいましょうか、ヨーロッパにおける宗教の歴史といいましょうか。オカルトに関するいろんな研究が行われていて、正直驚きました。日本はエンターテイメント要素が強くて、オカルトの研究後進国だなと感じました。

  • イトノコ

    図書館本。18世紀末に始まるオカルトの歴史を、20世紀初めまで解説。/興味深いのが、オカルティズムの始まりが魔女狩りの終焉と時代を同じくすると言う導入。つまりそれまで絶対的な権威を誇っていたカトリックがその説得力を失った時に、人々の心の隙間を埋めるようにオカルティズムが台頭してきたと。そして科学の実証主義に晒されながらもその命脈を保ち続けてきた。であるならば、神に代わって信ずるべき拠り所となった科学が必ずしもヒトを救わない現代、その隙間に再び、そして新たなオカルティズムが現れる可能性もあるのではないかと。

  • ラウリスタ〜

    18世紀末のフランス革命後、王と神を失ったフランスは、理性、人間、死者を最上位に置く。19世紀とはカトリックの力が弱まる中で、それでも霊的存在を必要とした人々が、新たな神である「科学」に基づいてそれを説明しようとした結果、逆説的にオカルティズムが流行した世紀なのだ。ページの半分がカタカナ固有名詞な箇所は辛いが(時に三面記事的になる)、娯楽に回収されてしまったかに思えるオカルトが、20世紀前半の悲劇につながっている(こう書くと陰謀論っぽいが)として、「広義でのオカルト」研究のアカデミスム内での必要性を説く。

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