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女 としての天皇 大澤真幸thinking O

Masachi Osawa

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865280159
ISBN 10 : 4865280154
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

天皇と武士はなぜ共存できたのか。日本の権力はなぜあいまいなまま続くのか。書き下ろし8万字超!大澤真幸による「天皇」論、歴史学者本郷和人との対談「天皇と武士 なぜ権力が共存したのか」。渾身にして最長の最新号。

目次 : 対談 天皇と武士―なぜ権力が共存したのか/ 論文 天皇―武士とのふしぎな共存(万世一系という謎/ 空虚化する中心/ 古代天皇制/ 武士と天皇/ 武士の起源/ 「朝廷の中の幕府」から「幕府の中の朝廷」へ/ イエという組織原理/ “女”としての天皇)/ 結に代えて 信長はなぜ殺されたのか

【著者紹介】
大沢真幸 : 1958年生まれ。社会学。個人思想誌「THINKING「O」」主宰。『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞を受賞。『自由という牢獄』で河合隼雄学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ころこ

    天皇という存在が明治以降つくられた男系男子の強いイメージは不自然で、武士から半分軽んじられながらもその軽んじた権力者ですら天皇に代わろうとはしない、その位に日本社会にとってなぜ天皇は必要なのかという謎を考察しています。折口信夫によれば明治以降のイメージを覆す〈女〉としての天皇こそが本来的な天皇の機能だが、権力を補完する武士との関係では武士の方が女性性を帯びるというように性的に両義性を帯びる機能としての天皇像を、ラカンの性化の公式を使い日本人における人間関係を根底で規定しているものとして提示しています。

  • お人形

    簡単にいうと「中世以降、武士は朝廷を上回る力を持ち、内心天皇を軽く見ていた。にも関わらず、武士は天皇を滅ぼそうしなかった。」という謎を解き明かすのがテーマの本です。 中盤までは問題提起までのプロセスで、そこまでは良かったのですが、終盤の謎を解き明かすプロセスに入るとよく分からない理論が次々と展開され、作者ひとりだけが納得して読者が追いついていないのではないかとも思われる締めくくりになっていました。トンデモ本の類かな?

  • Tom

    折口信夫の古代の大嘗祭についての論を引きながら、天皇は神にとっての嫁であったとする。生物的な性とは別に、天皇は女として即位した。武士は天皇のことを蔑ろにしながらも、天皇を滅ぼさず、時には利用、依存したのはなぜか。ラカンの性化の公式を用いて説明しているが、ラカンさんとは初めましてなのでムズカシカッタ。参考文献も英語だし。よ〜く何度も読んでなんとか理解。武士が天皇への態度を曖昧なままにしていたのは具体的な外敵の脅威がなかったから。天皇論であり武士論であり信長論である。本書を踏まえた上での日本人論に期待。

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