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映画監督はこれだから楽しい わが心の自叙伝

Kazuki Omori

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784898155790
ISBN 10 : 4898155790
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2023
Japan

Content Description

永遠の映画少年、大森一樹が遺した言葉。
8ミリの自主映画出身、医大に通いながら映画監督デビューを果たし、
生涯で30本を超える娯楽映画を撮った異才・大森一樹が
人生を振り返り綴った、最後のエッセイ。

高校時代から映画に魅せられ、8ミリカメラを携えた「映画少年」だった大森監督は、医大生時代に撮った自主映画『暗くなるまで待てない!』で高く評価された。
1977年にシナリオ『オレンジロード急行』が新人脚本家の登竜門とされる「城戸賞」を受賞し、同作品の映画化で25歳の時に劇場映画監督デビュー。
助監督経験を経ないまま大手映画会社からデビューする事は異例で、一躍注目の人となった。
その後、自らの体験を基にした医大生たちの青春群像劇『ヒポクラテスたち』、村上春樹のデビュー小説を映画化した『風の歌を聴け』、吉川晃司三部作(『すかんぴんウォーク』『ユー★ガッタ★チャンス』『テイク・イット・イージー』)、斉藤由貴三部作(『恋する女たち』『「さよなら」の女たち』『トットチャンネル』)、『ゴジラ』シリーズ等…青春映画から文芸作品、特撮までバラエティーに富んだ名作の数々を世に送り出した。

本書には、そんな大森監督が2022年11月に逝去される前に執筆し、神戸新聞に連載された「わが心の自叙伝」(24篇)と、過去の著作や雑誌への寄稿から選りすぐりの名文を収録する。

「作家ではなくどちらかといえば職人」、「社会派でも人生派でもなく映画派」と
自らを語った大森監督の情熱漲る人生を、彼自身のエッセイで辿る一冊。

これからの世代へ語り継ぐ、映画とともに生きる歓び。


〈目次より〉
◆映画作品の記憶
◆8ミリ映画への情熱
◆夢を抱いたまま映画につなぎとめられて生きていくこと
◆一九八一年の切符
◆大好きな映画を自分の物にしておくために
◆映画の「味」について
◆日本映画の明日はどっちだ
◆十五年目の『ヒポクラテスたち』
◆映画監督の心のケア
◆君たちがこの世に生まれてきた意味は、僕の心を動かした1000本の映画の中にある
◆大森一樹 年譜


「映画がおもしろくなければならない」と言ってしまうのは簡単なことだ。
しかし、「何がおもしろいのか?」について答えるのは、そう簡単なことではないだろう。
それは作る方にとっても見る方にとっても——。
映画の歴史というのは、多分、そのことに答えることの歴史だと言っても大げさではないように思うのだが……。
(「映画のエンターティメントについて」本文より)


《著者情報》
大森 一樹(オオモリ カズキ)
1952年大阪市生まれ。京都府立医科大学卒業。高校時代から8ミリ映画を撮り始め、1977年、シナリオ『オレンジロード急行』で城戸賞受賞、翌年同映画化で劇場映画監督デビュー。以後、80年に自身の医学生時代を描いた『ヒポクラテスたち』(監督・脚本)、81年に村上春樹原作『風の歌を聴け』(監督・脚本)、86年には氷室冴子原作『恋する女たち』で文化庁優秀映画賞受賞。88年には、『「さよなら」の女たち』、『トットチャンネル』などで文部省芸術選奨新人賞受賞。89年から平成ゴジラシリーズを手がけ、『ゴジラVSビオランテ』、『ゴジラVSキングギドラ』(監督・脚本)他脚本2本を執筆。他に、SMAP主演の『シュート!』(監督)、『緊急呼出し エマージェンシー・コール』(監督・脚本)、『わが心の銀河鉄道 宮沢賢治物語』(監督)、『悲しき天使』(監督・脚本)など30本を超える作品がある。2006年から2022年まで大阪芸術大学映像学科で学科長を務め、若手映画人の育成に携った。2022年11月逝去。

【著者紹介】
大森一樹 : 1952年大阪市生まれ。京都府立医科大学卒業。高校時代から8ミリ映画を撮り始め、1977年、シナリオ『オレンジロード急行』で城戸賞受賞、翌年同映画化で劇場映画監督デビュー。以後、80年に自身の医学生時代を描いた『ヒポクラテスたち』(監督・脚本)、81年に村上春樹原作『風の歌を聴け』(監督・脚本)、86年には氷室冴子原作『恋する女たち』で文化庁優秀映画賞受賞。88年には『トットチャンネル』、『「さよなら」の女たち』などで文部省芸術選奨新人賞受賞。2006年から2022年まで大阪芸術大学映像学科で学科長を務め、若手映画人の育成に携わった。2022年11月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Isamash

    大森一樹監督2023年発行著書。2022年70歳でAMLで亡くなっていたとは。50本以上と沢山の映画を監督していたことも知らなかった。年譜で確認すると、1980年「ヒポクラテスたち」と1984年「すかんぴんウオーク」しか見ていない。ただ2作とも大感激したのに、何故他作品を見ていないのか?とても不思議。父は放射線科の医師だったらしく、映像を扱うという意味では同じだったことを知る。中学時代の日曜洋画劇場(淀川長治開設)と地元の旧作映画館の存在が大きかったとも。二浪後の京都府立医大の選択は北山修の影響らしい。

  • トランザム7000

    本作は神戸新聞に掲載されたエッセイを中心として構成されている。私が『映画』にどっぷりとハマったのは大森一樹監督の影響が非常に大きい。それゆえもあって本作はすこぶる面白い。大森一樹監督が本棚に残した1000本のDVDのリストが確認できる『おまけ』もあり。大森一樹監督、安らかにお眠りください。

  • ブラック ミッフィー の チョコちゃん

    余命を宣告されてからの病院で書かれた自叙伝と随筆なんだけど この人 ホントに根っからの映画人だったんだなと読んで 思ったのと最後に載ってる「少し早めの私の遺言」は特に良かった。家族に贈る言葉はうるっときた。

  • ドクトム

    中学高校とロードショーはもちろん2番館・名画座で映画を観まくり、医学部に入学し、映画製作部に映画を撮り、留年し・・・の青春時代。大森監督と違うのは卒後、映画の世界に入った監督と医学の道に進んだ私。「暗くなるまで待てない」を観てぴあ展に応募もしました。そしてATGで「ヒポクラテスたち」を観て衝撃を受けました。そんなこんなで中年になっても監督の映画に注目してきた私ですが悲報を受けショックでした。この本も懐かしさと悲しさが混じり合う中で読了。

  • hata2

    神戸新聞に連載された映画人生を振り返るエッセイと、過去に活字になった文章の採録で構成されている。PCに残されていた原稿がエピローグとして掲載されているので、表現活動としては遺作と言って良いと思う。ゴジラ映画ぐらいまでは割と監督作を観ていたので、懐かしさがあり。最後までポジティブさを失っていなかったのは良かった。

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