強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く 幻冬舎新書

大栗博司

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344982932
ISBN 10 : 4344982932
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
追加情報
:
298p;18

内容詳細

宇宙には「四つの力」が働いている。私たちを地球につなぎとめる「重力」と電気や磁石の力である「電磁気力」は古くから知られていた。二十世紀に入り「強い力」と「弱い力」が発見され、この新しい力を説明するために考え出されたのがヒッグス粒子だ。その発見により、人類が叡智を傾けて築き上げてきた理論の、最後のピースが埋まった。それは、ヒッグス粒子の魔法によって覆い隠された、自然界の美しい法則を明らかにする営みでもあった。やさしくロマンあふれる語り口で宇宙創成の謎に迫る、知的冒険の書。

目次 : 第1章 質量はどこから生まれるか/ 第2章 「力」とは何を変える働きなのか/ 第3章 距離が長くなるほど強くなる―強い力の奇妙な性質/ 第4章 神様は左利きだった―弱い力のひねくれた性質/ 第5章 単純な法則と複雑な現実―魔法使い・南部の「対称性の自発的破れ」/ 第6章 ヒッグス粒子の魔法が解けた!/ 第7章 標準模型を完成させたCERNの力/ 終章 まだほんの五パーセント

【著者紹介】
大栗博司 : 1962年生まれ。京都大学理学部卒業。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。理学博士。東京大学助手、プリンストン高等研究所研究員、シカゴ大学助教授、京都大学助教授、カリフォルニア大学バークレイ校教授などを経て、現在カリフォルニア工科大学カブリ冠教授および数学・物理学・天文学部門副部門長、東京大学カブリIPMU(数物連携宇宙研究機構)主任研究員。専門は素粒子論。超弦理論の研究に対し、2008年アイゼンバッド賞(アメリカ数学会)、高木レクチャー(日本数学会)、09年フンボルト賞、仁科記念賞、12年サイモンズ研究賞受賞。アメリカ数学会初代フェロー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • absinthe さん

    おお。ヒッグス粒子のたとえ話は面白い。水あめのたとえ話はまずいということですね。核子の質量の99%は強い力というのも面白い。この、たとえ話はしても誤解を招くものは避ける。研究者が使わないたとえ話は使わないという姿勢に好感。良書。ヒッグス粒子は一番わかりにくいためか、今まで誤った解説が多すぎた。こうやって丁寧に誤解を解いていただけるのはありがたい。

  • 南北 さん

    物理学者は素粒子間に働く電磁気力・弱い力・強い力・重力の4つの力を統一した理論で説明しようと研究しているが、まだ道は遠い。クォークを結びつけて陽子や中性子をつくる「強い力」と中性子が崩壊して陽子と電子になる「弱い力」を中心に素粒子論の歴史をたどっている。運動の速度を変えるのが「力」と思っていたが、素粒子の種類を変えてしまうのも「力」だというあたりから理解が怪しくなってきた。最終的にはヒッグス場の説明になるが、理解できないながらもおもしろいと感じた。再読して理解できるようにしていきたいと思う。

  • かんやん さん

    クォークをまとめて陽子や中性子などのバリオンをつくる強い力(電磁気力より)では対称性は破れない。ベータ崩壊(中性子→陽子+電子)で働く弱い力はボゾンが伝えるが、ここで対称性が破れるのは何故なのか?なぜボゾンには質量があるのか?超伝導で光子が質量を持つ仕組みを解き明かしたのが、南部陽一郎。力を伝える素粒子が重くなると対称性が破れるなら、逆も又真であるという逆転の発想。このアイデアを素粒子の標準模型に導入することで、ヒッグス場、ヒッグス粒子の概念が生まれる。電磁気力と弱い力は宇宙開闢時には同じ性質だった。→

  • akio さん

    手を引かれて歩いているうちは足元が見えているのに、振り返ってみるとどんな道を歩いてきたのか上手く説明出来ないような。言葉は丁寧で良く選んであるのに、理解力が追い付きませんでした(涙)。とはいえこんなズブの素人にもキラリと光る感動がたくさんあり、そしてまだまだ解明されていない謎が累積されていることにロマンと展望を感じました。これらの研究に携わる研究者の方々に、そのやむことない知力の挑戦に、全力で賛辞を送りたくなります。

  • gonta19 さん

    2013/2/2 Amazonより届く。 2013/4/1〜4/8 先日読んだ「重力とは何か」に続いて読んだ大栗先生の本。今回は、ヒッグス粒子に絡んだ強い力と弱い力の話。しかし、頭の良い人の説明はやはりわかりやすい。ヒッグス場によって質量がうまれる理屈がなんとなくわかったような気になった。大栗先生の履歴を見ると、学生時代キャンパスですれ違っていたかもしれないなぁ。物理を志していた人間としては、自分の才能の無さも痛感させられる本であった。

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