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回想 イトマン事件 闇に挑んだ工作 30年目の真実

大塚将司

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000614399
ISBN 10 : 4000614398
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2020
Japan

Content Description

無謀な地上げ、法外な絵画取引、乱脈なゴルフ場開発…。株価上昇と地価高騰に沸くバブル経済のただなかで、創業一〇〇年余の中堅商社を通じ、闇社会がメインバンクの住友銀行から巨額のカネをむしり取ったイトマン事件。戦後最大の経済事件発覚の発火点は「イトマン従業員一同」を名乗る内部告発状、住銀のバンカーと記者のタッグによる「Letter」作戦だった―。一九九〇年九月一六日、日経新聞上でスクープを放った記者が、告発の闘いの軌跡を詳細な日記やメモを元に語り下ろしたオーラルヒストリー。

目次 : 事件発覚の仕掛け人は“サラリーマン記者”/ バブルのただ中で―事件の萌芽と共闘の始まり/ 金融引き締めと総量規制―取材の機が熟す/ 共同取材の始まりは住銀会長への直撃/ 「戦後最大の経済事件」へ―予感は確信に/ 餅屋は餅屋、財務データは興銀から入手/ 内部告発「Letter」の仕掛け/ 骨抜きにされた第一報―次の一手への模索/ 一筋の光明、日本銀行考査局/ 待ちに徹し、未来の“特ダネ”へ布石/ ゴールは小さな大スクープ/ バブル潰しの火をつけて

【著者紹介】
大塚将司 : 1950年横浜市生。作家・経済評論家。早稲田大学大学院政治学科修了後、日本経済新聞社に入社。証券・銀行業界、大蔵省、通産省、財界等を担当。78年の佐世保重工業救済報道を皮切りに、リッカー(84年)と三光汽船(85年)の経営危機を暴き、倒産につながった。「三菱銀行・東京銀行の合併」のスクープで95年度新聞協会賞を受賞。2003年の株主総会で鶴田卓彦社長(当時)による会社私物化を追及し、退陣に追い込んだ。10年に定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • kawa

    何千億円というお金が闇の中に消えた戦後最大の経済事件と言われるイトマン事件に肉薄し第一矢を放った日経辣腕記者・大塚将司氏からの聞き書き。内部告発者として氏とタッグを組み、その後「住友銀行秘史」(既読)を著した元住友銀行部長・國重惇史氏とのやり取りと連携、取材先への切り込み、所属する日経新聞の出方をも測っての尋常でない大塚氏の手練れのふるまいが凄い。新聞記者のオレサマ振りが少々鼻に着くけれど、イトマン事件やバブル崩壊に興味のある方なら、読むことお勧めのサイド・スト−リ−。

  • 原玉幸子

    本書は(著者となっていますが)回想者による、大蔵省や日銀を巻き込んだ住友銀行及び日経新聞社の業界力学との「丁々発止録」でした。新聞記者の夜討ち(朝駆けは無い)での偉いさんとの遣り取りは想像以上の「ふーん、そうなんだ」でしたが、それらの裏話より、経団連会長○○はどうしようもないとの描写や、「(新聞社の中では)危ない橋は渡らないけど名誉となるスクープは欲しいと考えている人たちばかり」等の歯に衣着せぬコメントが面白く、(イトマン事件の核心より)そっちか、でした。著者の性格・生き様がいい。(●2023年・夏)

  • チェアー

    大塚さんは記事を書くより取材するのが好きな記者だった。すごい取材量をこなし、その情報をころがしていく。そして、世の中を動かしていく。東京と三菱の合併を仕掛け、総量規制を提言し、バブルを潰すためにイトマンをターゲットにした。部長や局長を信用せず、最悪のケースを想定して冷静に進めるやり方もすごい。いまどき、こういう芸当をできる記者はほとんどいないだろう。 それだけに、バブル崩壊後に公的資金や地価対策について書かなかったことへの後悔は重い。

  • 牙魔

    人は人生の終わりが近づくと、やはり自分の生きざまを書き残したくなるのか。元日経大塚記者による回顧インタビュー。彼による第一報が出たとき、イトマン社内では「何言うてんねん」という感じだった。いや、皆そう思い込もうとしていたのかも。1本目の記事の内容が弱かった理由が本書を読んで分かった。改めて大塚さんの考え方・生き方を知って好きになりましたね(早稲田だし)。日経新聞社に対する批判も強烈(元上司も実名でやり玉)。國重氏との微妙な距離感も面白い(食い違いもあったりして)。

  • 白山手賀

    二番煎じの本ではあるが、大塚氏と国重氏の両方に目配りして整理しているので、理解しやすい。役所や銀行のトップへの食い込みは驚くべきことだが、興銀西村氏のイトマン財務情報開示は、今ならアウト。そもそも、国重氏の動きもアウト。今の社会は手段をどんどん縛って行っているが、本件を見ると、手段がとれなければ目的は達せられなかったわけで、手段の縛り方は難しいと考えさせられる。

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