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百年の藍

増山実

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784093866873
ISBN 10 : 4093866872
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
増山実 ,  

Content Description

大正期。初めて目にしたジーンズに魅せられ、国産化を夢見る男がいた。彼は情熱を傾けるが、いくつもの壁が立ちはだかっていた。震災や戦争など時代に翻弄されながら、「想い」を繋いで生きた人々の百年の物語。

【著者紹介】
増山実 : 1958年大阪府生まれ。放送作家を経て、松本清張賞最終候補作を改題した『勇者たちへの伝言』で2013年にデビュー。同作で第四回大阪ほんま本大賞を受賞。2022年には、『ジュリーの世界』で第一〇回京都本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • いつでも母さん

    「すべてはこのジーパンからはじまったんじゃね」関東大震災から百年。夢、生と死、希望‥『想い』が時をかけ繋いで来た壮大な人間ドラマを今、盛夏の8月に読む。血よりも濃い人の縁と、消えそうになりながらも灯り続けた情熱の焔。時代や戦争に翻弄されてなお、人は強い。色覚異常の恭蔵の夢見た世界‥それは後世に引き継がれて生きている。初めての増山実さん、堪能した。お薦めです。

  • 昼寝ねこ

    『国産ジーンズ発祥の地』と言われる倉敷市児島の人たちの物語。ジーンズの「藍色」をキーにして人や家族が繋がっていく。関東大震災から令和に至る百年は、日本と日本人が苦悩しながら生き抜いた激動の百年でもある。他の方もレビューされているように朝の連続TV小説っぽいし、後半にエピソードを詰め込み過ぎなのも同感だ。その割にアメリカ発のジーンズに国産ジーンズが立ち向かうシーンがあまり語られない。人と人との繋がりや生き方の物語の方を優先したのだろう。しかしエンディングが美しく着地していて後味がとても良い。

  • hiace9000

    円熟の増山筆。一章から八章そしてエピローグまでを見事に紡ぐ充実の読み応えの百年大河小説。大正期、米国の支援物資として手にとった一本の青いズボン、色落ちし古びたジーパンの藍を巡り、激動の百年を懸命に生きてきた児島の人々と、それぞれの時代を繋いだ夢、希望、祈り、情熱、自由、反骨、縁、絆、そして色褪せない歳月を丁寧に織り上げ描く。一本のデニムが歳月を経て生み出す唯一無二の風合いと味わい、それは、震災や戦争のみならず、人知れぬ人生の艱難辛苦によって生み出される人間個々の深みや奥行から伝わる人間的魅力にも似ている。

  • ゆみねこ

    1923年、関東大震災。アメリカから届けられた救援物資の中にあった青いズボン。厚手の綿の生地で日本の藍染めとはどこか違う。このズボンに魅せられ国産化を夢見た男、その熱い思いを受継ぎ実現させた人々。戦争や時代に翻弄されながら、生き抜いた人たちの物語。これも大河ドラマになっても良い素晴らしい1冊。お薦め!

  • fwhd8325

    私は東京の下町出身で、近隣にEDWINの工場があったので、早い時期からジーンズに親しんでいました。今でも労働者の制服と位置づけているからか、職場のドレスコードで制限されているのは残念です。大正12年の関東大震災から始まる壮大なドラマです。増山さん得意の歴史物語です。後半、もっとじっくりと読みたい気持ちになります。

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